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Social 発電所 〜見て触れて学んで活かす!〜

2016.01.23

<みんなで一緒に太陽光充電スポットを作る実験>

「スマホくらい100%おひさまの力で充電しよう!」
Social Kitchenに、みんなで一緒に太陽光充電スポットを作る実験【Social 発電所】は、そんな思いで始まりました。
独立型(オフグリッド)のミニミニ発電所をつくる過程で、電気やエネルギー、省エネのこと、太陽光発電のこと、2016年の4月から始まる電力自由化のことなど、多岐に渡りいろいろと学びました。
それもこれも、「いつか、自分達でコミュニティ発電所を作れる日が来るかもしれない!?」と思っているからです。

まずは、ソーシャルキッチン1Fカフェスペースに、ソーラー100%で自由に使える携帯やスマホの充電スポットから始めます。夢は大きく、志は高く!です。 

【その1】Social 発電所の利用方法

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ソーシャル・キッチンの利用者ならどなたでも自由に充電してもらえます!
ぜひ使ってみてください。

1)充電スタンドの電圧が12.3V以上になっていることを確認してください。
2)充電スタンドにあるUSBケーブルをスマホ等に接続し、充電してください。

注意:充電スタンドの電圧が12.2V以下のときは、充電しないでください。

●充電スタンドにあるUSBケーブルを使って最大3台まで同時にスマホ等を充電できます。
●USBケーブルには、iPhone5以降、Android用microB、マルチアダプターの3種類があります。
●フューチャーフォン(ガラケー)やiPhone4などの場合は、マルチアダプターの先を差し替えて使って下さい。
●iPadやデジカメ、ポケットWifiやPSP、DSなどの充電も可能です。

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 ▲使用方法の詳細(画像クリックで拡大できるよ!)

【その2】Social 発電所をつくるまで 〜ワークショップレポート〜

 1.電気を知ろう! 2015年11月8日(日)

講師のひのでやエコライフ研究所・山見拓さんが「僕も本気で話します。みなさん、覚悟の上聞いてください!」と言ったかと思うと、直流と交流など基礎的な話に始まり、変換ロスについてや、太陽光発電でできること、できないことなど、電気やエネルギーの基礎知識をぐわーーっと学びました。中学校の理科で習ったことが、本当に活かされる瞬間がやってきた!と喜びもありました。パネルやバッテリー等パーツの役割や危険性については、実物を見ながら確認しました。

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みんな真剣!

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いきなり自分の太陽光発電を作るのはハードルが高いだろうと、みんなで一緒に1つの発電所を作ることを提案したわけですが、この日参加した方の中には、「やっぱり自分で自分の家用に作りたい!」と、急遽、参加のカタチを自分で作って持ち帰るスタイルへと変更する声もあがりました。

 

2.省エネを学ぼう!ソーラーシステムをデザインしよう! 2015年11月15日(日)

正直、最初は太陽光発電をしたいという気持ちが先走っており、「省エネ」と結びついていませんでした。

ただ、1回目と2回目の間に、家にある電化製品の消費電力を計るという宿題をこなしたため、発電より先に使用電力を抑えるという「省エネ」がいかに大切かがわかってきました。 

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電化製品がたくさん目に入る1Fカフェに移って、更に省エネを学びます。

冷蔵庫は側面から排熱して庫内を冷やしているという説明を聞き、「帰ったら、さっそく冷蔵庫のすき間をチェックしよう!」など、心に誓った人も多かったはず。

太陽光活用の幅を広げるには、効果的な省エネが重要であることを学びました。

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最後は、ソーラーシステム作成のための計算方法や大まかな予算の立て方を学びました。ソーラーシステムのデザインというとなんかちょっとカッコいい!

3.みんなの発電所を作ろう! 2015年11月29日(日)

2週間が経って、待ちに待ったソーラーシステムの製作の日です。この間、設置位置からバッテリーまでの距離を測ったり、使用する電化製品の消費量を計算しなおしたりしてきました。ソーシャルキッチンの1Fカフェ主人たちにも意見を聞くなどして臨みました。

この日が楽しみで、前晩は眠れなかったという小学生も!

はじめに、参加者の皆さんの意気込みや体調を確認しました。それから、今日までのことで覚えていること、印象に残っていることをみんなで共有しました。このプロセスがあるおかげで、理解できていなかったことや忘れてしまっていることを復習できます。そして、いよいよケーブルを加工する練習です。

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今度は実際に使うケーブルを加工して、パネルとチャージコントローラー、バッテリーをつないでいき、システムを組み立てていきます。



ケーブルを全てつないだら、太陽の光にあててきちんと発電するかチェックします。

電圧をはかりながら、試しにケータイの充電をしてみます。この日は、ソーラーパネルが発電した電気で携帯の充電に成功し、無事にテストを終えることができました。

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3.5. コントローラー、電圧計、電流計の表示パネルとケータイ充電スタンドの製作

このソーシャル発電所の案が出たときから、「私たちががんばって発信をしなくても、お客さんがつい写メを送りたくなるものになるといいね!」と話していました。

自然エネルギーにあまり関心のない人も、おもわず「おっ!」と目を留め、使ってみたくなる【表示パネル 兼 充電スタンド】。それってどんなのだろう~?と、悩んでいたところ、「レゴで作ってみようか!?」というデザイナーさんの発言に、講師の山見さんが「実家に子どもの頃のものがあるよ!」と乗っかり、あれよあれよと、こんなものができました◎ 非常に苦労もしましたが、とても楽しかったです!

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 4.みんなの発電所を作ろう! 2015年12月13日(日)

最終日は、2016年4月から始まる「電力の小売自由化」について、市民エネルギー京都の伊東真吾さんよりレクチャーを受けました。自然エネルギー100%の電力会社から電気を買えるようになるかと言うと、まだ少し時間がかかりそう。一気に理想の形に変わるわけではないけれど、変化のプロセスにあること、現状や予想などをいろいろ教えていただく貴重な機会になりました。

最後に、1Fカフェに設置するソーシャル発電所(まだ正式な名前は決まっていません)の発電のお披露目。この日はちょっと曇り空だったのですが、タイミング良く陽が差し、屋外にパネルを出して発電が始まるのをみんなで確認できました。発電量の表示板がレゴでできていて、ケータイやスマホの充電などをするスタンドも兼ねており、とてもかわいく、参加者のみなさんの反応もとてもよかったです。表示器に表示されている数字の意味やそれぞれの機械が持つ役割などの説明も受け、後は、ソーシャルキッチンの3Fベランダにソーラーパネルがきちんと固定されるのを待つばかりです。

*この発電所・充電スポットは、2016年1月4日に、ソーラーパネルがベランダに設置され、正式に稼動しています。

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全体を通じて、(有)ひのでやエコライフ研究所の山見拓さんと大関はるかさんに講師を務めていただきました。

山見さんのレクチャーは、とても丁寧でわかりやすかったです。毎回配られる資料は8ページにも渡る詳細なもので、きちんと復習ができるようになっています。

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はるかさんのワークショップの進行は、とても配慮が行き届いていて、初心者にもわかりやすく、子どもから大人まで楽しくなごやかに学ぶことができました。

「いつ、どのタイミングで質問をしてもいいですよ。誰かの疑問は、他の人も疑問に思っていることがありますので、疑問に思ったときに、その場で聞いてください。」と毎回言ってくれるので、みなさん本当に躊躇せずに、いつでも疑問をすぐに解決していました。「質疑応答は最後に」というのとは違って、学びのスタイルとしてもとても参考になりました。

写真(3.5以外すべて)、充電スポットディスプレイデザイン・製作:松見拓也

*この事業は、「平成27年度上京区民まちづくり活動支援対象事業」の補助、「公益財団法人京都オムロン地域協力基金」の助成を受けて実施しました。

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