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Social Kitcheってどんなところ?

公的な施設が「公共的」であったら…

Social Kitchenは、NPO法人であるhanareが運営を担っています。「21世紀の公民館」というコンセプトを掲げているとおり、Social Kitchenが「公共的」な性格をもった場所になればと考ています。

「公共的」という言葉はいろんな意味を含んでいます。日本では「公的」という言葉と混ざって使われることもあって、ややこしいですね。私たちは「公共的」という言葉を「国籍、年齢、職業、興味・関心、セクシャリティー、宗教の異なる一定数の人たちが集い、それぞれの関心事項生活に直結する事柄や、そこから見えてくる大きな社会問題に関して、他者がいる前で自らの意見を自由に表現し、影響を与え合うことができる性質」と定義しています。

この定義を考えると、国や地方公共団体が運営する「公的」場所が「公共的」であれれば一番理想的です。みんなの税金を出し合って運営する「公的」な施設ですから。しかし、周りを見回した時、「公的」な施設に上記に定義したような「公共的」な性格を持ち得ている施設は少ないのではないかと思います。「国籍、年齢、職業、興味・関心、セクシャリティー、宗教の異なる一定数の人たちが集う」というところまでは出来ても、その集った人たちが「それぞれの関心、生活に直結する事柄や、そこから見えてくる大きな社会問題に関して、他者がいる前で自らの意見を自由に表現し、影響を与え合うことができる」となると、本当に難しそうです。

この難しさはどこから来ているんでしょうか? 「みんなが税金を払って運営している施設だから、市民一人一人がそれぞれの関心ごとやアイデアを持ち寄る」とはならずに「みんなが税金を支払っている施設だから、社会的、政治的に異なる(偏った)意見が出されると、意見が異なる人から文句が来てその対応もめんどくさいので、意見を表明/表現することそのものをやめる」となってしまっているのが現状です。さらに、意見を表明することそのものを禁止することが公的機関の中立を守るものとされてしまっている(意見の表明を認めないという立場自体も特定社会の形成を目指しているので、中立と言えないと思います)。公的なスペースが公共的になりにくい日本社会の現状の対案として、Social Kitchenを作りました。

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