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地味で滋味・乾物よもやま話

山上 公実/ Hiromi Yamagami

実家は鮮魚・乾物店。飲食店での調理経験を経て、現在は魚を使ったワークショップ・味噌作りの会・家庭料理教室等を開催中。

[乾物よもやま話]よもやま話その1 乾物の魅力

2015.10.23

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はじめまして! 乾物COOKING講師の山上公実です。

Social Kitchenで乾物を使った料理を月一回教え始めて半年がたちました。
これからはこのHPでもいろいろな乾物の紹介、そしてその魅力をお伝えしていきたいと思います。
 
さてさて、みなさんは乾物を日常的に使いますか? そして乾物と聞いてどんなものがぱっと思い浮かぶでしょうか。
高野豆腐・切干し大根・麩・寒天・ごま・豆・干しシイタケ・ひじき…色々ありますね。これらは一見地味でありながらとっても滋味深いものです。「乾物は地味で滋味!」と私はうたっています。
 
干しシイタケにしても昆布にしても、乾燥させることでとても良い出汁がでます。切干し大根にしてもそう。戻した水をちょっと飲んでみてください。自然の甘味が出ていてとても美味しいので、私はその戻し汁を味噌汁に入れたり、煮物に加えたりもしています。乾物は、乾燥する過程で熟成が進んで香りやうまみ、栄養価が生の状態の時より優れたものになります。例えば、大根は切干し大根にするとカリウムは14倍、カルシウムは22倍、鉄分は30倍以上、ビタミンB1は16倍、ビタミンB2は20倍にも増える、というデータがでています。特に太陽のエネルギーをたっぷり浴びた乾物は、栄養価はもちろんですが、実に美味しいです。こんな細かいことを知らずとも、先人たちは冷蔵庫がなかった時代に、食糧をいかに確保するか、保存するかということが重要だったので、「干す」「乾かす」ということを繰り返し、乾物を食べ、栄養を摂ってきたわけです。
 
乾物のいいところはまだまだあります。たとえば、すでに刻んであったりするので、ゴミが出ない。そして刻む手間が省けます。そして保存がきくので買いだめが出来ます。しょっちゅう買い物が出来ない忙しい人、近くに店があまりない人には特に重宝します。切干し大根、乾燥わかめ、削りガツオ、麩、そして味噌をお好みの量お椀に入れてお湯を注げば、即席具沢山栄養たっぷりの味噌汁が作れますよ。そう、乾物は元祖「インスタント食品」とも言えるでしょう。
 
昔の人はビタミンやミネラルを海や山の乾物からも摂ってきたのですが、食生活の変化や乾物離れから、現代人にはビタミンやミネラル(カルシウム・鉄・亜鉛・マグネシウムなど)が不足しがちだと言われています。今こそ、改めて乾物を見直し、普段の食事に取り入れていただきたいものです。
 
最後に、乾物は非常時にもとても役に立ちます。災害が起こった時など、よく食べられるのがカップラーメンですよね。カップラーメンは非常時にお湯を注ぐだけでお腹を満たしてくれるありがたいものですが、これだけでは栄養がどうしてもかたよってしまいます。そこに乾物のわかめや切干し大根、高野豆腐など、具材をたっぷり一緒に入れてみてください。良い天然の出汁も出ますし、栄養もつけられ、非常時でもほっと一息、気力が取り戻せると思うのです。軽くて保存がきき、持ち運びも便利なので、いつなん時でも使えるように、いくらか乾物を常備しておくことをおすすめします。
 
・・・と、なんともありがたい乾物ですが、今回はこの辺で。次回の乾物クッキングは12月20日(日)、テーマは麩(ふ)です! ご興味ある方はどうぞ、ご参加下さいね。

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