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Video Essay 「Documentation of Hysteresis 」

Hyslom

僕らは住宅地でも都市でもない所に探検に行くようになった。この場所とのやり取りから生まれる「運動」と「出来事」を身体で把握し、都市の有り様を思い浮かべる。 探検の様子を隔週水曜日にアップしていきます。

Video Essay "Documentation of Hysteresis" vol.16

2011.08.31

MATUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w にて展示、パフォーマンスを行います。
もしご都合よろしければお越し下さい。

「LOUDER THAN BOMB/YOUNGER THAN YESTERDAY-夾竹桃の村-」
Pursuit of new possibility (砂連尾理×Hyslom×垣尾優)
【展示会期】
前期:7月23日(土)~8月13日(土)
後期:9月6日(火)~10日(土)

「あなたは何を見て、何を聞いて、何を感じ、そして何を語り、何を語りませんか」
9月9日(金)18:00~パフォーマンス
出演:The pursuit of new possibility (砂連尾理×Hyslom×垣尾優)、他 。
予約不要、定員なし、客席なし、出入り自由。展覧会場を回遊するパフォーマンスです。ぜひご来場ください。

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*続、続、再開します。
*今回もAとBの二本立てです。

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doh_logo.jpg






Video Essay "Documentation of Hysteresis- diving into the cluster area "


いつもの入り口付近から車で10分ほど、ぐるーっとそれていく。
距離はそれほど離れてはないのだけれど、景色は整備された土地から急に田んぼや古い民家、さびれた看板、ぐねぐねの細い道へと変わってゆく。
車一台通るのがやや難しい急な坂道を上っていくと、行き止まりで神社に着く。
 森に入る。
湿気が溜め込まれていて、五月とは思えないほど蒸し暑い。
汗吹き出す。
僕らの体温と匂いに小さなキモい虫たちがブンブン寄ってくる。
手は耳のまわりをばたつき、首すじがビクつく。
なんだこの動き。
 黙々と歩く。
何度か丘みたいなのを超えると、何かの宗教施設に出る。
最近人がいなくなったような不気味な雰囲気をかもしだしている。
 森に入る。
蛇や蛙、でかい罠なんかを見つける。
夢中になってると方向感覚がなくなっていることに気づきオロオロする。
しばらく進むとズガガガガァーー!!という音が聞こえてくる。
木の上に登って音がする方向を見る。

地下へ続く入り口の開け方を身につける。
僕らは自由に地下と地上を行き来できるようになる。
地下の円形道を前屈みで突き進むと、圧迫感と何処まで続くのか不安と焦りが込み上げてきて息苦しさを感じる。
そのとき体は硬直してガクガクになる。
地下から地上を想像してみる。
地下の入り口にぶっ挿したハシゴの先っちょまで登ってゆく。
びゅんびゅんと風がハシゴを揺らし、その振動が体に伝わってくる。
端から見ると大して揺れてはない。
けど、体には何十倍にもなって感じる。
必死こいて前向くと夜景が一面に広がってる。

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