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Video Essay 「Documentation of Hysteresis 」

Hyslom

僕らは住宅地でも都市でもない所に探検に行くようになった。この場所とのやり取りから生まれる「運動」と「出来事」を身体で把握し、都市の有り様を思い浮かべる。 探検の様子を隔週水曜日にアップしていきます。

Video Essay "Documentation of Hysteresis" vol.8

2010.07.28

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Video Essay "Documentation of Hysteresis- diving into the cluster area "

朝から現場に入る。ここは前面に芝生がまだらに生えた急な傾斜の斜面、左右には様々な木が生えた森の斜面、後面は緩やかな傾斜でところどころに雑草が生えている斜面の四方向に囲まれている。盆地のような、あるいは穴の中のような場所だ。
最近 この場所で遊んでいて何年か前までよくバス釣りに行ってた事を思い出す。自宅からチャリで1時間圏内のポイントが10個くらいあって、一個一個環境が全然違うから今日の天候やとマンションの貯水池は人も居ないし魚がスレてないとか、カップルを横目で見ながら釣りしたいから公園の池に行こうとか色々考えてチャリを走らせる。
現場の中でも最も標高が低いところにあり、鳥類が様々な鳴き声を競うところでもあるんだ。雨や雪が降り続き、ほとんどの水がむきだしの地面を通して、ゆっくりとじわじわと時間をかけてこの中に集結しているようだ。そのためコンクリには常に水が染み出している。

浮かばせる船を造るため森から使えそうな木を拝借し、全5隻の大小様々な船が集結した。それらを一つずつ池に放してやり、先端に繋がったロープで操作して池の真ん中に持っていってやり、あとは放置して風の力で、たゆたうさせてやった。たまに、仲間がすげーポイント見つけて、人には教えたくないんやけどお前だけには教えたるとか言って、めちゃくちゃ茂ってる林を抜けてけっこう危険な場所とか越えてやっとたどり着く場所で、5.6時間釣り方とポイントを変えたりして獲物が食いつくのを待つ。どの船も不完全な欠陥品ばかりのため浮かんでは沈み、ときおり狂ったようにぐるぐる走り回っていた。

この日風は前面の急な斜面の方向から吹いているんだけど、船を突き動かすほどの強風はなかなかやってこない。天候悪くなって雨降り出すと魚がテンション上がってバシャバシャ跳ね出すからこっちもテンション上がって、水面を動くルアー使って魚がバシャっと食い尽くのをずぶ濡れなりながらもワクワクしながら待ってたりしてた。あと、良く沈むシンキングルアーを使ってると別の物を釣り上げる事がよくあって、引っ張ってると重くて、水面に近づくとぼやっとシルエットが浮かび上がって来る。

変な想像をすると怖すぎる、、、風は斜面の遠い向こう側からグゴォォォという音が鳴り一度無音になったのちに風は来るみたいだ。すっぽり抜け落ちたような時間。中空状態のまま吊られているような驚きと好奇心に満ちた場であったように思う。

最近の池は管理が厳しくなってて、管理団体がアヒルを何羽も飼ってたりするから余計に釣りしにくくなってしまった。

僕らもこの池で、なんか飼おうかな。僕らだけに懐くワニとかどうだろうか。

Video Essay "Documentation of Hysteresis" vol.7

2010.07.22

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Video Essay "Documentation of Hysteresis- diving into the cluster area "

今日も朝から現場に入る。
日中は日が出てても,むちゃくちゃ寒い。 

一通り散歩をする。地形がゆるやかに変わっていっていることに気づく。
あるところが削られると次の週には別のところの地面が上がっていたり、新たにびよびよのパイプが飛び出していたりする。

なんだか今日はヘリや飛行機がひっきりなしに低空飛行で飛んでいて。そのうちにとんでもなくマッチョなやつがドアから身を乗り出してマシンガンやランチャーを乱射しだして「虐殺だ!」と叫びいそいそと隠れてみる...そんな光景を思い浮かべるとドキドキしてきた。



池に周りの景色が映り込んでいる。真冬は乾燥しているので映り込み度が強いのだろうか?

森に隠した丸太を引っ張りだす。
ロープをくくり付けいつものやり方で引きずるがあまりにも重たいため蹴って坂を転がしてみる。ごろんごろんと今にも止まりそうだけど少しずつ加速し始める。
池まで転がり着くとちょうど良い発射台を見つける。発射させると思ったよりも深く潜り、ものすごい早さで浮かび上がってきた。
丸太の回収のための器具を作り回収作業を始める。
ブーメランの様な形の木にロープをくくり付け手繰り寄せようとするが器具を落としてしまったのでその器具を回収するためにまた新たな器具を作る。
そんなことが続くともはや回収作業などどうでもよくなり様々な回収器具を作り投げまくってみる。手から離れるときの音と紐の放物線は気持ちがよい。

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Video Essay "Documentation of Hysteresis" vol.6

2010.07.14

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Video Essay "Documentation of Hysteresis- diving into the cluster area "

今回はニイとさっちんが遊びにきてくれた。

現場を散歩しながら手当り次第遊んでみることに。



垂直に近いやわらかい土でできた崖。みんなでよじ登り上から滑ってみる。
滑ると土ぼこりで視界は真っ白になって気づくと速度はぐんぐん加速。
あたふたしてとにかく何かにつかまろうと手をジタバタしてると根っこをつかんだ...が、そこいらにあるやつは大抵根っこのバッタもんばかりで、ずるっと抜けて転がり落ちる。



小さな土管。ごろごろと転がすともちろん中の人間もごろごろ回転する。



森に置いてある丸太の乗り物。
さっそくバンクで試乗してみる...がすぐに倒壊。
丸太はあきらめることに。



小さな乗り物。乗り心地は最高だがどうやったって左に曲がる癖がある。
こいつはどうにも治る気配がない。だが左カーブの道にはめっぽう強い。
そのままガードレールへ突っ込む。

Video Essay "Documentation of Hysteresis" vol.5

2010.07.08

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Video Essay "Documentation of Hysteresis- diving into the cluster area "

朝から現場に入る。

丸太がいなくなるとその背後にどでかい丘がどんと構えていた。

むちゃくちゃな傾斜の道...のようなところを登っていく。頂上について崖の下を覗いてみるとなにやらごわごわしたものが大量に横倒しにされてあった。

これが丸太の固まりの正体だったのか。

いつかはこの木たちが種類別に分けられ、またあの固まりがどこかで再現されるかもしれない。

しばらく横倒しの木々の中を徘徊しているとなにやら僕らの様子を観察しているものがいた。
野犬だ。やつらは小高い丘からこちらを監視。

おそるおそる近づいていくとやつらは、そろそろと山へ消えた。

Video Essay "Documentation of Hysteresis" vol.4

2010.07.01

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Video Essay "Documentation of Hysteresis- diving into the cluster area "

午後3時頃から現場に入る。
ついに丸太の固まりがなくなってた。
毎週、丸太の山で遊んでるうちにかなり愛着が沸いて自分たちの所有物の様に思えていたので、丸太を何処かへ運んだ何者かに少し腹が立つ。
だけど、たぶん丸太の山に対する想いやと毎日ここに通ってる人のほうが強いはず。
人によってはかなり色々な想いがあると思う。僕らが見てる風景はほんの断片やし。

丸太の山がなくなるとその後ろにあった斜面がドカンと見えすぎる。

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