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Monthly Social Kitchen

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21世紀の公民館、Social Kitchenがお届けする月刊新聞。Social Kitchenの近隣約1000世帯にスタッフ自ら毎月ポスティングしています。

Monthly Social Kitchen Vol.19 (2012.6)

2012.06.23

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【特集】


踊ると逮捕!?!?


このタイトルは冗談でもなく、日本では「ダンス」が法律で規制されています。

去年くらいから、関西のクラブ(ここでのクラブは、ライブ音楽が流され、音楽に合わせて踊る場を飲食店のことを指します。女性が接客する飲食店ではありません、念のため)が「客を踊らせてた」という理由で摘発されることが多くなってきました。

この文章を呼んで「?」マークで頭が埋まりませんか?

「客を踊らせていた」という部分がまず「?」です。ライブ音楽を聞くために自発的にクラブに行き、自発的にお酒を飲みながら気持ちよくなり、自発的に体を動かしていると「客を踊らせた!」「店主逮捕!」って、意味がわかりません。

そもそも、こういうコメディチックなことが平気で行われている背景には、風営法という1948年に制定された法律が根拠になっています。この法律が制定された当時は戦後の混乱期でもあり、ダンスホールで売春が多発しており、ダンス=性道徳を乱すという考えのもとに、ダンスを踊る場も他の接待型飲食店と同様に規制の対象になったと思われます。余談ですが1998年までは、ダンス教室も風営法で規制されていました。

法律の話を詳しく書き出すと、スペースが無くなるのでかなり省略しますが、現状では、風営法の営業許可を取っていても深夜0時以降に営業ができない、もしくは深夜酒類提供飲食店として登録する場合はダンスをすることができないという問題があり、多くの店がグレーゾーンの中で営業をしてきて、警察もそれを黙認してきたという事実があるのに、何故か去年あたりから急に風営法を厳格に適用しだした、というのが背景みたいです。

この話を聞いて意味がわからないのは、人に迷惑をかけない範囲で、自由にダンスを踊る自由をなぜ法律で規制されなければならないのか? そもそもどういう行為をもってダンスと見なされて、誰がそれを決めるのか? グレーゾーンの営業が黙認されてきたうえ、被害を受けている人がいるように思えないのに、なぜ急に警察が取り締まりを始めたのか? ということです。なんかよくわかりません。   

Social Kitchenの利用者のなかにも文化・芸術に関することを生業にしている人が沢山います。特に京都は、そういう人が素敵な文化を作ってきたことで、日本のみならず世界的にも有名です。そういう文化が、よくわからない時代遅れの法律と恣意的な法律の運用によって無くなっていくのはとっても残念だということで、今法律の改正を求める動きが京都を中心に全国で広がっています。Social Kitchenでも法律改正を求める署名用紙を設置しているので、ぜひ立ち寄って署名をお願いします!


〈関連リンク〉
Let's DANCE署名推進委員会
www.factry.co.jp/floornet/145/c1-5.htm
http://matome.naver.jp/odai/2133722580490968201



【1Fカフェからのお知らせ】


長かった端境期が少しずつ明けてきました。野菜市も販売出来る野菜が穫れずお休みをさせて頂いた事もありましたが、ようやく色んな野菜が穫れるようになり、野菜市もカフェのメニューも野菜が充実してきました。そして梅雨がやってきましたね。雨が夏野菜を美味しく元気に育てるお手伝いをしてくれます。そう考えるとじめじめしてイヤな梅雨の時期もいいものに思うようになりました。梅が出回りだし、今年もまた梅酒を漬ける季節がきたな、と時間の経過を実感します。有機栽培のサイクルに合わせてカフェや野菜市を初めて一年が経とうとしています。たいへんなこともありますが、それ以上に野菜の魅力は底なしでおもしろいので今年も季節を楽しんでいこうと思います。よろしくお付き合いくださいませ。



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