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Monthly Social Kitchen

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21世紀の公民館、Social Kitchenがお届けする月刊新聞。Social Kitchenの近隣約1000世帯にスタッフ自ら毎月ポスティングしています。

Monthly Social Kitchen Vol.14 (2011.12)

2012.05.18

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【特集】

「脱原発」に向けて、市民ができることって…!?

 

今年もあっという間に過ぎていきますね。2011年最後のソーシャル・キッチン新聞は、3月11日以降しつこく考えてきた原発についての特集で締めくくりたいと思います。

現在日本にある原発の総数は54基で、そのうち稼働しているのは2011年9月現在、20%程度です※1。原発事故以降、原発がなければ暮らしが成り立たないという「電力供給不足」のキャンペーンがありましたが、この数字をみれば、原発がなくても日常生活が維持できることが、分かってきました。私たちの生活を見回した時、過剰に電力を消費しているのは事実なので、もっともっと省エネするために知恵を集めたいと思っていますが、「電力が足りない→やっぱり原発が必要だ!」という子供だましのキャンペーンには踊らされないようにしたいです。

さて、個人で消費電力を減らす他に、どういうことができるのかも考えてみたいです。例えば、福井には13基もの原発がありますが、関西で消費される電力の50%は福井からの原発で賄われているようです※2。現在は運転停止中のものもあるので、実際のパーセントはもう少し低いですが、福島↕関東圏と同じ、ゆがんだ構図(過疎化した地域が原子力の危険を引き受け、豊かな都市部に電気を供給する)が関西にもあります。
個人が電力消費量を減らすだけでは、大きな力関係で動いている電力業界の利権、そしてそれと結びついた政治を変えることは難しそうな気配です。なので、もう1つ、2つくらいの方法も一緒に実行すると、原発から脱する流れを作れるような気がしています。

例えば、来年2月に実施される京都市長選挙もその1つの方法になり得るかもしれません。京都で脱原発を唱えたところで、福井県が運転継続を決めたら、影響力はないと考える向きもありますが、京都は関電の株を保有しています。大阪や神戸より保有率は少ないですが、それでも株主総会で株主として関電の方向性を変える力を持っているのです。

門川大作現市長(来年2月の選挙にも立候補)は、今年6月に開催された関電の株主総会で、他の株主から出された原発廃止の提案に対し反対しています※3。一方、別の市長選挙候補者、中村和夫氏は脱原発の方向性を明確にしています。ということは中村さんが選出されると、京都市として関電の株主総会で脱原発の提案を出せることにも繋がってきます。株主総会は会社の最高機関なので、そこで会社の方向性を転換することだってできるのです。

何を焦点として投票するのか、というのは人によって異なりますが、脱原発ということもちゃんと焦点にしていきたいね、と年の瀬に考えたのでした。

3月11日の地震/津波、そして福島の原発事故に関連して、お亡くなりになられた方のご冥福を心からお祈りします。

★1月22日〜2月5日まで、展覧会「京都市長選挙」を開催します。
※1  http://www.asahi.com/business/update/1014/TKY201110140478.html
※2  http://www.pref.fukui.jp/kids/life_kiji.php?eid=00007
※3  http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20110629000033


【1Fカフェからのお知らせ】

気がつくともう12月も終わりが近づき、すっかり冬が来ましたね。そんな寒い季節におすすめのメニューがさつま芋のポタージュスープ。野菜市でも販売しているさつま芋を使っています。水本さんの作るさつま芋は味が濃いので、さつま芋と塩と牛乳だけというシンプルな味つけでも濃厚で優しい甘みがあります。丁寧に手をかけて野菜を作っている水本さんを思いながら、温かいポタージュを食べるとほくほくした気持ちになります。

 

 

■紙面のダウンロードはこちら→ vol14.pdf

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