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かわや版

堀内 陽平/Yohei Horiuchi

1984年5月23日23時53分、京都市生まれ。双子座。B型。男。尊敬する人は西川顕。現在、新聞社にてお仕事頑張ってます。

Yohei Horiuchi was born at 23:53 on May 23rd in 1984, and grew up in Kyoto. He is Gemini and his blood type is B. His hobby is woman. As a freshman, he currently works hard at a newspaper company.

[かわや版] vol.68 けう

2011.12.07

 そもそもこのコラム、読まれているだろうか。素朴な疑問として。細々と更新してはいるが、身内を除くと反応は皆無に等しい。いや、思い当たるふしは山ほどある。小話を「垂れ流す」だけの小欄を読んでくださる物好きはそうはいないだろう。が、しかし。ついに現れた。春先に熊本からメールが届いた。送り主は同い年の同業者。しかも異性。ガールときた。小躍りするしかない。ちなみに、木村カエラ、栗山千明、ミムラ、高橋マリ子も同学年。そしてスカーレット・ヨハンソンも。華の84年組、遠慮は無用である。
 
 秋休みで九州初上陸するついでに熊本にも寄ろう。でもその前に。選挙疲れを別府温泉で癒やす。寂れた温泉街にピンクな昭和の雰囲気が漂う。韓国人が目立つ。と、はしごしていたら呼び止められ、結局、場末のスナックへ。ママの手料理を酒の肴に、別府駅前でみかんをたたき売る常連のお父ちゃんと3人で酌み交わす。


 二日酔いで熊本市へ移動するも、返信がない。これはラーメンとからし蓮根食べてさっさと帰るしかなさそうだ。と諦めムードになりかけたところで連絡があり、お茶をした。聞けば本職の傍ら、熊本を中心にアートイベントをレポートするサイトを運営してはるそうな。何故に京都での活動をご存じかと問うと、その道では有名、とのこと。それなのに胡散臭いのが一人紛れ込んでいる。誕生日が近くて血液型も同じなので目に余った次第だ。そうか、人目に触れる機会が増えるなら、自分のプロフィルを再考せねば。他人のプロフィルは割と気になるし。


 しかし、旅行する度に思う。どうして駅前ってこうも金太郎アメの風景になるかね。その点、秘宝館があった別府は、猥雑なおとなのおもちゃ臭が感じられる。地元の北白川を見ても、丸山書店に続いて「遊びのおもちゃ箱」とも呼ばれた「キタバチ」がスーパーに。京都会館の再整備はさることながら、一様で均整のとれたまちに表情を変えていく、かも。えらいこっちゃ。



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四傑 mix
春一番/ ハンバートハンバート
私たちの望むものは/ 岡林信康
三番目に大事なもの/ RCサクセション
外は白い雪の夜/ 吉田拓郎


 君の窓まで。奪い取ること、あなたと生きること、不幸せにとどまるな。それは恋人、あなたよ。だけど、バイバイラブ。さようなら。

[かわや版] vol.67 まちを編む

2011.11.21

 「記者」と呼ばれるのも、自ら名乗るのもいまだに少しむず痒い。一部の間では「新聞記者」で通っているが、あだ名じゃないしそれ。名刺には「編集局 記者」と一応ある。むしろ、前に置かれた編集の2文字に引かれる。


 就職は出版社志望だった。雑誌編集に携わりたかった。全然採用していないにも関わらず、INFASパブリケーションズに企画書を勝手に郵送して面接を取り付けたこともあった。若気の至りが懐かしい。今でも憧れが抜けきらず、やれ「編集者」とか「編集長」の肩書にめっぽう弱い。それがである。ご縁というか、拾ってもらったというべきか、新聞社に就職した。


 そしてどういう訳か、市政を担当している。主な取材分野は行政や政治だ。もともとカルチャー誌を目指していた人間だから根っこの部分は文化系。社内の部署なら文化部の響きがいい。とはいうものの。政も満更でもない。持ち場の丹波地域といえば、野中広務元自民党幹事長のお膝元。政治の話題には事欠かない。自然と関心の方向がそちらに向く。TPPの問題にしたって、コメよりも関税が高いコンニャクの8割超を生産する群馬県は、中曽根、福田、小渕の地元。気持ちいい位にきな臭い。それはさておき。


 日本の転換点になる大震災が起きた特別な年に、市長選を含め3度の選挙を経験したことも大きい。まちづくりを担う首長や議員らと直に接してみると、突っ込みどころ満載なのだ。それなのに、有権者の関心が低くて心もとない。この「先生」たちにまちの未来を任せて大丈夫なものか。住民がもっと声を発すべきでは。じゃあ、自分はどんな原稿を書けばいいのか。


 ラグマガとともに、毎号欠かさずに読む「エココロ」を創刊した編集者、菅付雅信が語っていた。「今後、街づくりを本気でやりたい」。確かに、雑誌には新しいライフスタイルや価値観を提案する側面がある。編集という仕事を突き詰めていくと、まちづくりが横たわっている気がする。そりゃ、今のシーズンだと秋の京都特集が確実に儲かるんだろうけど。近未来の社会のあり方、生き方を考えさせる雑誌は少ない。ブルータスよ、お前もか。

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維新 mix
LUZ DE PIEDRA DE LUNA/ JAVIERA MENA
SENORITA/ ACTRESS
INDOORSY/ BATHS
SOUL OSCI/ 蓮沼執太

[かわや版] vol.66 年を重ねて

2011.10.01

 鯖ずしが好きだ。「だ」と言い切ったが、正確には「になった」と言うべきだろうか。二十歳をすぎるまでは、青魚はむしろ苦手だった。鯖街道の近くで育ったにもかかわらず。それが加齢に比例しておいしく感じるようになり、今では鯖ずしフリークの1人となった。「本物」の味を一度覚えてしまうと、スーパーのタイムサービス品やら、バイキングの一品には手が伸びない。見た目が違う。味はもっと違う。今年の目標は、下鴨にある「鮨よし田」のそれと対面することである。若狭の生鯖と利尻のだし昆布を使い、鯖とシャリの間にガリを挟みこんだ逸品、とグルメ雑誌にあった。

 舌だけではない。週刊誌も好きになった。「週プレ」系の雑誌は以前から愛読しているが、25を越えたあたりから新潮、文春、現代、ポストにも手を広げた。すると、ほぼ日替わりペースで発売されるから毎日読書で忙しい。1週間が瞬く間に過ぎていく。ここ1カ月は杉作J太郎に続けと、加護亜依関連記事を拾い読む。そしてのけ反る。週刊誌こそは「おじさん」「おやじ」の好物との共通認識だったけれども、つまりはそういうことか。
 
さて、最近はというと。仕事帰りのレイトショー。これだ。ただ映画を見るのではなしに、上映前には普段食べられないジェノベーゼかちゃんぽんで腹ごしらえ。まばらな映画館で見たい映画をじっくり堪能した後は、駅前の隠れたバーで一杯やる。今の上司は社内の女性の中でも1、2を争う酒豪であるからして、いい店に連れて行ってもらえるので有難い。映画の余韻に浸りつつ、グラスを傾ける。大人だね。まったく。


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Nordic Lounge mix
The moon is a harsh mistress/ Radka Toneff
Summer sun/ Koop
Inni mer Syngur Vitleysingur /Sigur Ros
Try a balloon! / Opiate


 ノルウェーの伝説的ジャズ歌手。白夜の静寂に響く福音。スウェディッシュ・ポップの代表格がユキミ・ナガノをフューチャーした、心地よいクラブ・ジャズ。「たまたま」の主題歌起用について、主演の蒼井優は「この作品にはピッタリ」。同じくアイスランドが誇る才能・ビョークが認めた、コペンハーゲン出身の。実験性を残しつつチルで踊れる。

[かわや版] vol.65 夏休み㊦

2011.09.15

 去年の手帳を見返さないと、さっぱり思い出せない。夏休み。どこで何をしていたか。墓参りには行けども、旅行に行く訳でもなく、海を目指す訳でも当然なく。となると、実家で午睡とか。いやはや毎年、この繰り返しでは進歩がない。休めるときは休んで英気を養う。覚悟を決め、8月の勤務表にずらりと並べた「/」の数は12。両手では足りない連休を利用し、いざ海外へ。

 前半はちょいと韓国まで。ソウルで2泊。外見が似ているせいか、意外としっくりくる。料理はやや大ざっぱな味ではあるが、どれもおいしい上、値段も手頃である。日本より物価が安いので、1万ウォン(と聞くと、10000に引っ張られて少し怯む)でもさほど高くない。ついつい、暴飲暴食になってしまう。一方、宿泊先をソウル中心地にしたのは誤算だった。首が痛くなるような高層ビルが林立しているから息が詰まる。ソウルがこんなにも大都会とは。天候も小雨交じりの曇り空で、空気もよどんでいるのにはさすがに辟易した。
 
 いったん帰国してから、後半はデンマークに赴く。ノーマライゼーション発祥の地を訪れてみたい。というのは後日談を踏まえての今の心境。実は、出国前にデンマークから一時帰国していた知人に勧められた。大型連休の予定もあったし、何を隠そう、大学受験でデンマーク語に落ちた痛い過去もあって即断した。コペンハーゲンに滞在した5日間、ゆっくりまちを歩く。観光地を巡ることが目的化して、時間に追われるのだけは御免だったから。目抜き通りを避け、海沿いのデッキでビールを飲みながら、読書したりして羽を伸ばす。物価こそ高いけれども、バケイションには最適の気候で、まちにも開放感がある。車もなくはないが、自転車が目立つ。都市計画として専用レーンが整備されている。「バイクシェアリング」の概念もこのまちから広まったらしい。

 帰国後、入れ替わりで同期がアメリカへ。そもそも、こんな休みの取り方は同じ職場に融通がきく同期がいてこそ成立する。彼も初の一人旅を楽しみしていたようだが、大型ハリケーンで飛行機が飛ばず、予定を早めて帰ってきた。・・・何となく申し訳ない気持ちでいっぱい。ごめんやけど、来年もよろしくどうぞ。

 丹波地域では秋風が吹き始めた。一足早く秋を迎えるスカンジナビアの風が恋しい。


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GO GO サマー! mix
リムジン江ロック/ チョンソヘン
パチン!パチン!パチン!/ Crazy Kenchanayo Band
Sugar Sugar/ Ukulele Picnic
Sa Mo Jung/ TOKiMONSTA
 
昨今の韓流ブームに食傷気味なら、急いで川西杏を聞こう。イ・パクサ(李博士)によって一世風靡した、韓国の大衆音楽「ポンチャック」に体がムズムズ動き出す。間の手の絶妙なこと。ウクレレのイメージはなかったけど、焼き肉の後の檸檬シャーベットのような爽やかさを。韓国系アメリカ人の美ートメーカー。アブストラクトなビートの断片に、韓国あるいは東洋的な音像が。Shing02との共作も乙。

[かわや版] vol.64 Love & Peace & Care

2011.08.08

 ケアの語源は、「悲しみ」や「心配」を意味する古語だそうだ。最近ではケアと聞くと、介護の現場をイメージする人も少なくないだろうが、ここでケアされる側、多くの場合は高齢の患者だが。に対する情愛のまなざしは、言葉の成立からして行為の本質にかかわる。

 1カ月ほど前、「奈良のケア2011」なる医療・福祉イベントに参加してきた。福祉への関心は、なくはなかった。高校生の時に祖父が認知症になったし、伯母も介護老人保健施設で医師をしている関係で。特に母親が倒れて以降、人ごとではなくなった事情もある。ただ、ケアマネのお世話になり、デイサービスのお世話になりつつも、難解そうな用語や制度を前にきちんと知ろうとしてこなかった。母の介護にしても同じで、どう接するか、いかに思いを寄せるか等々、深いところの部分はなあなあですませてきたように思う。

 だからこそ、介護サービスを必要とする当のじいさん、ばあさんの人格と向き合う日々を送るイベント講師陣はすごいなと。と同時に、みんな悩みの中なんだと。中でも広島で小規模通所介護事業所を運営する藤渕安生さんのトークと、藤渕さんらが昨年主催した介護バカの集いを追ったドキュメンタリー映画「9月11日」が面白かった。生きること。いや、生かされていること。老いること。死ぬこと。そんな当たり前のこと。考え悩むこと。怒ること。そこから行動し、社会を変えていく。

 そんな矢先だった。中村とうようさんが亡くなり、エイミー・ワインハウスさんが27歳の若さで没し、レイ・ハラカミさんも急逝してしまった。何も感じない。何も考えない。そっちの方が無理な話ではないか。死に至る日々。身埋めるほどの終の住処はありや。



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メッセージ mix
Yonkers/ Tyler The Creator
邪悪な×××/ RUMI
Clones Video/ Puppetmastaz
CIDERが止まらない/ かせきさいだぁ


とにかくインパクトありすぎ。原子力の危険性を訴え続けた故高木仁三郎のお兄さんが暮らす京都からも発信したい。さすがはゴンザレス。ラップもいけてる。内平岩紙は甘酸っぱい。

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