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秘密保護法勉強会「秘密のヒミツ」 パブリックコメント提出!

2014.08.24

秘密保護法勉強会「秘密のヒミツ」 というグループで、8月24日締め切りの特定秘密保護法に対するパブリックコメントを提出しました。少し長いですが、これを読んでもらえると、特定秘密保護法がなんで悪法と呼ばれているのか、わかると思います。
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総論:
 特定秘密保護法は、その成立過程ならびに法の内容、この度示された運用基準すべての面において、民主的な社会の根幹を揺るがす問題を含んでいます。
 本法の成立を前に全国各地で大きな反対運動が起こりました。その運動は引き続き根強く続けられており、法律が成立した現在も本法の廃止を求めるべく多くの市民が声を挙げています。私たち「秘密のヒミツ」は、京都で特定秘密保護法に関する勉強会を重ねるなかから、本法が国民主権の後退を引き起こし、民主主義を破壊する極めて危険な法律であると認識するに至りました。
 この度実施されているパブリックコメントに示された運用基準ならびに適正評価基準(特定秘密の指定及びその解除並びに適正評価の実施に監視統一的な運用を図るための基準(仮称)(案))を確認したところ、本法の危険性がさらに増大しています。
 本運用基準ならびに適正評価は、人種差別を助長し、国民の知る権利やプライバシーの権利を侵害しています。そのうえ、内閣による独裁(行政国家現象)を助長することからも、三権分立の理念をないがしろにし、国民主権を後退させる危険性が極めて高まります。
 そもそも、運用基準でいかに定めようとも、本法自体が一般国民のプライバシーを侵害しており、憲法によって定められている知る権利や基本的人権を侵害する違憲状態にある法律であるうえに、国連自由権規約委員会からの勧告を受けていることからも、下位法令や運用基準レベルでの対応ではなく、いますぐに本法を廃止するべきだと私たちは強く主張します。


【注記】
本パブリックコメントは、行政手続法(第六章)に即して実施されるものであると認識し、ここに意見を提出します。提出意見を整理したものを公示する際に、私どもの意見ならびに質問についてできる限り分かりやすくつまびらかにし、真摯に応答されるよう望みます。



《コメント》
◯特定秘密の指定及びその解除並びに適正評価の実施に監視統一的な運用を図るための基準(仮称)(案)

Ⅰ 基本的な考え方
特定秘密保護法が日本国憲法に違反する違憲状態にある法律であることから、政令ならびに運用基準の制定そのものが成立しないと考えます。

2 特定秘密保護法の運用に当たって留意すべき事項
(1)拡張解釈の禁止並びに基本的人権及び報道・取材の自由の尊重
*憲法に規定する基本的人権を不当に侵害することがないようにするという一節があるが、本運用基準に示されている適正評価においてすでに「不当に侵害」しています。
*とくに、適正評価対象者は「適正評価の実施についての同意書」による同意の手続きが取られるが、その家族・同居人についての同意は得なくて良いこととなっている。それにも関わらず、家族・同居人の氏名、生年月日、住所に加え、旧姓・通称、国籍/元国籍、帰化歴までをも情報収集するということは、明らかなプライバシーの侵害であり、基本的人権を不当に侵害している。
*国籍や元国籍、帰化歴が必要な理由は何ですか?どのような理由でこの質問を設定されたのですか?

(2)公文書管理法と情報公開法の適正な運用
*両法の趣旨を没却させないことは当然です。ただ、情報公開法との関係で「情報公開法に基づき、行政機関の長が開示・不開示の決定を行うこととなる。特定秘密に係る部分についても、開示・不開示の決定に当たっては、情報公開法上の不開示情報に該当するか否かについて厳格に判断する必要がある」としている点が気になります。これは裏返すと、情報公開法上は開示するべき情報であっても「特定秘密」に指定される可能性があることを意味しないでしょうか。情報公開法の尊重を強調するあまり、筆がすべっただけで、そもそもそんな事例はあり得ないと考えてよいのでしょうか。本来、公開されるべき情報まで「特定秘密」とされ、その存在を探り当てて市民がアクションを起こさないと表に出てこないケースを予定しているならば、法そのものの見直しが強く求められます。


Ⅱ 特定秘密の指定等
1 指定の要件
(1)別表該当性【別表第1号】イ-b
*ここで、とくに「アメリカ合衆国の軍隊」のみを特筆しているのはどのような理由からでしょうか?
*沖縄の在日米軍がたびたび引き起こす刑事犯罪や、米軍普天間飛行場の辺野古移設に関する情報も秘密になるのでしょうか?

別表該当性【別表第1号】ロ-a
*防衛に関し収集した電波情報、画像情報その他の重要な情報「電波情報、画像情報その他情報収集手段を用いて収集した情報」で非公知性の要件を満たすもののうち、特段の秘匿の必要性のあるものを特定秘密として指定するとあるが、その情報はどのように収集されるものなのでしょうか?
*上記情報は、違法な方法・手段をもってしても得ることができるようになるのではありませんか?
*また、違法な方法・手段をもってして得たかどうかを監査・監督するのは、情報保全諮問会議や内閣保全監視委員会または内閣府独立公文書管理監のいずれかが対応するのでしょうか?あるいは、複数機関が対応するのでしょうか?それとも、別機関が実施するのでしょうか?
*違法な方法・手段をもちいて得た情報については、どのような対応ならびに情報収集者への罰則が設けられているのですか?
*「特段の秘匿の必要性」を全19の行政機関の長が指定するプロセス(なぜこれを"特段"の"秘匿"にする必要性があったと考えるのか、その根拠)は公表されるべきです。
*特定秘密に指定した根拠について公表されますか?


別表該当性【別表第2号】ロ
*安全保障のために実施される貨物が不明確なままです。
*ここで言う貨物とは、具体的に何を指すのでしょうか?
*何を指すか示していないということは、恣意的に都合良く取り扱われるということではありませんか?


別表該当性【別表第2号】ハ
*安全保障のために実施される貨物の輸出若しくは輸入における貨物とは、具体的に何を指しているのでしょうか?
*ここでの貨物には、食品も含まれるのでしょうか?
*たとえば、アメリカ合衆国からの輸入食品のうち、遺伝子組み換え野菜など食の安全を保障しきれない食品であっても、外交上の措置という判断を優先し、意図的に秘密にされる可能性があるのでしょうか?


別表該当性【別表第2号】ハ-a
*「電波情報、画像情報その他情報収集手段を用いて収集した情報」で非公知性の要件を満たすもののうち、特段の秘匿の必要性のあるものを特定秘密として指定するとあるが、その情報はどのように収集されるものなのでしょうか?
*上記情報は、違法な方法・手段をもってしても得ることができるようになるのではありませんか?
*また、違法な方法・手段をもってして得たかどうかを監査・監督するのは、情報保全諮問会議や内閣保全監視委員会または内閣府独立公文書管理監のいずれかが対応するのでしょうか?あるいは、複数機関が対応するのでしょうか?それとも、別機関が実施するのでしょうか?
*違法な方法・手段をもちいて得た情報については、どのような対応ならびに情報収集者への罰則が設けられているのですか?


別表該当性【別表第3号】イ
*特定有害活動を「公になっていない情報のうちその漏洩が我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得するための活動」(法十二条2項一)とされているが、漏洩が安全保障に支障を与えるおそれがあるものが運用基準に定められていない。
*漏洩が安全保障に支障を与えるおそれとは具体的にどのような自体を指しているでしょうか?
*また、ここでいう「おそれ」とは、まだ現実に起こってない出来事も指すと思われるのですが、それは誰がどのように決定し、どのような手続きを経て安全保障に支障があると判断するのですか?
*また、具体的にどのような安全保障に関する支障が引き起こされると想定し、この項目を設定しているのですか?


別表該当性【別表第3号】ロ
*依然として特定有害活動の範囲が極めて広いと言わざるを得ません。
*特定有害活動とは、たとえば海外に主たる事務所をもつ人権等に係る活動を行うNGOが特定有害活動と判断される可能性はありませんか?
*特定有害活動の防止に関し収集した情報のうち、「国民の生命および身体の保護に関する重要な情報」というのは、具体性に欠けます。
*これは、秘密裏に抹殺あるいは拘束、逮捕、監禁される可能性があるということでしょうか?
*その場合において、人道的なジャーナリズムの秘密情報への接触が違法とされるのは、重大な人権侵害を引き起こす可能性はゼロではないと思います。
*「電波情報、画像情報その他情報収集手段を用いて収集した情報」で非公知性の要件を満たすもののうち、特段の秘匿の必要性のあるものを特定秘密として指定するとあるが、その情報はどのように収集されるものなのでしょうか?
*上記情報は、違法な方法・手段をもってしても得ることができるようになるのではありませんか?
*また、違法な方法・手段をもってして得たかどうかを監査・監督するのは、情報保全諮問会議や内閣保全監視委員会または内閣府独立公文書管理監のいずれかが対応するのでしょうか?あるいは、複数が対応するのでしょうか?それとも、別機関が実施するのでしょうか?
*違法な方法・手段をもちいて得た情報については、どのような対応ならびに情報収集者への罰則が設けられているのですか?


別表該当性【別表第4号】ロ
*テロリズムとは何を指すのか不明瞭です。
*当初の懸念では、集会の自由に基づく民主的なデモもテロリズムに該当させられるのではないか、恣意的にテロリズムに指定されるのではないかと危惧されていましたが、その危惧は拭いきれません。
*これは、より明確に記載されるべきです。とくに法第12条に記載されている「国家若しくは他人にこれを強要し」という点は、いかようにも判断されてしまう曖昧な規定であり、この内容では法律ならびに運用基準に明記することはまかりなりません。
*本法は、国民の知る権利、報道の自由ならびに取材の自由を著しく侵害し、基本的人権を侵害しています。国会前で開催するデモや、議連、国会に陳情又は要望する行為が強要に当たると判断される場合、どのような根拠に基づいて判断されることになるのでしょうか?
*テロリズムだと判断するのはどの機関が判断し、それはどのように指定されるのでしょうか?また、その判断に際し、その判断が妥当であると判断する機関はあるのでしょうか?仮に妥当でないとされた場合で、かつなにかしらの秘密が指定されていた際の秘密の解除はきちんと国民およびマスメディアに公開される保障はあるのでしょうか?
*「電波情報、画像情報その他情報収集手段を用いて収集した情報」で非公知性の要件を満たすもののうち、特段の秘匿の必要性のあるものを特定秘密として指定するとあるが、その情報はどのように収集されるものなのでしょうか?
*上記情報は、違法な方法・手段をもってしても得ることができるようになるのではありませんか?
*また、違法な方法・手段をもってして得たかどうかを監査・監督するのは、情報保全諮問会議や内閣保全監視委員会または内閣府独立公文書管理監のいずれかが対応するのでしょうか?あるいは、複数機関が対応するのでしょうか?それとも、別機関が実施するのでしょうか?
*違法な方法・手段をもちいて得た情報については、どのような対応ならびに情報収集者への罰則が設けられているのですか?

(2)非公知性
*非公知性の判断は、誰がどのような方法で下すのですか?
*秘密を指定する立場の者が判断する場合、指定することが可能な個人の意志によってすでに報道されているにも関わらず報道を隠蔽することが可能になってしまうのではないですか?
*ちなみに、インターネットで検索する際、何カ国語で検索するのですか?

(3)特段の秘匿の必要性
*安全保障のために実施される「計画、方針、措置その他の手の内」の「その他」として具体的に想定さていることはどのようなことですか?
*「外国の政府その他の者」のその他の者というのは、とても曖昧です。
*ここでいうその他の者とは、具体的に誰を指していますか?また、なぜその他とされる者との信頼関係が安全保障と関係しているか、不明瞭極まりないです。

(4)特に遵守すべき事項
*「該当性の判断」がどのような根拠、どのようなプロセス、どのような判断によって秘密に指定する該当性が高いと判断するのかがわかりません。
*ここで示されているア、イ、ウともに、指定する情報の範囲が妥当であるか、またその方法が適切であるか、当該情報以外の情報を含んでいないか、法令違反を隠蔽していないかを確認、チェックする機関を設けるべきであり、それは、内閣府、内閣官房等行政機関内の設置ではなく、再三参照に引用されているアメリカ合衆国の例に習い、ナショナル・セキュリティ・アーカイブのような、国民が直接、秘密の妥当性を判断し、秘密指定解除を求めたり、政府機関から解除を拒否されても異議申し立てを行える外部組織をつくらねばならなりません。


3 指定手続
(3)対象情報の記述については記載されていますが、特定秘密に該当するとした判断の根拠、指定対象とされるに至るプロセス等は、要約せず公開されるべきです。これは、裁判の際の外形立証においても必要とされるものであると思いますので、国民に公開されてしかるべきであると考えます。
(4)災害時等緊急を有する事態において、国民の生命及び身体を保護することを目的に、特定秘密に指定されている情報が直ちに、速やかに公表されなければならなりません。当該条件を指定の理由の中で明らかにしている時間はない場合があると思われます。現に、想定外の激甚災害が頻発している現状にあって、予めの想定も困難な場合が出ています。
とくに原発事故をはじめとして、本来ならばすぐさま情報伝達方法を改善して情報を公表するべきであるにも関わらず、なされていないように見受けられます。そのうえ、本運用基準を鑑みるに、一度特定秘密に指定したら、国民の生命及び身体の保護に支障がある場合においても、情報開示のプロセスの困難さと責任の大きさから、行政機関の長ならびに秘密を扱う者に対して、秘密を解除または公開するという意欲を失わせる危険性を孕んでいます。それは、秘密を漏らした場合10年の懲役という極めて重い罰則が設けられていることにくわえ、裁判を受ける権利も侵害されており、外形立証という形でのみ立証可能とされていることからも、その危険を冒してまでも秘密を公開するという英断を生み出し得ないと思われます。

4 指定の有効期間の設定
(1)指定の有効期間は、行政機関の長によって設定されるとしているが、その設定が妥当であるかについての監査はどのようになされるのかが不明瞭です。

5 指定に関する関係行政機関の協力
*「それぞれの行政機関の長が特定秘密に指定するなど」という一文は、複数の行政機関が保有する情報を特定秘密に指定する場合のうち、特定秘密を指定できない行政機関においても特定秘密を指定すると読めますが、それは指定できないとすべきではありませんか。


III 特定秘密の指定の有効期間の満了、延長、解除等

1 指定の有効期間の満了及び延長
(1)指定時又は延長時に定めた有効期間が満了する場合
*「当該指定の有効期間を延長するときは、(略)その判断の理由を明らかにしておくものとする」とあるが、誰に対して明らかにするのかが不明確です。判断の理由が正しいかをだれがチェックするのでしょうか。

2 指定の解除
(2)解除の周知等
*解除の通知が関係者に限定されているのはいかなる理由でしょうか。「特定秘密」を設けることは、そもそも市民の知る権利の侵害であり、やむをえぬ事情で国が「権利侵害」をしたなら、その必要性がなくなった時点で指定を解除した旨と、指定されていた秘密の内容を広く周知する必要があるのではないでしょうか。仮に「特定秘密保護法」が真に必要な法整備であるなら、指定解除の段階で、広く公開して、指定の必要性、妥当性を検証する機会を市民に提供すべきだと考えます。例えば、秘密指定解除の一覧をウェブサイトなどで公開するなどの措置はできると思います。

3 指定が解除され、又は指定の有効期間が満了した当該指定に係る情報を記録する行政文書で保存期間が満了したものの取扱い
(2)指定の有効期間が通じて30年以下の特定秘密
*なぜ30年以上の行政文書の取り扱いと異なる基準を設ける必要があるのでしょうか。「指定の解除」の項目で触れたように、秘密の妥当性の検証のため、また社会・歴史研究の資料としても、市民がアクセスできるような形で保存すべきだと考えます。電磁的記録の場合は保管スペースの問題は生じないであろうし、事務作業の膨大さを理由とするならば、そのための人員、予算を確保することに反対する市民はいないと思われます。
また廃棄の条件として「内閣総理大臣の同意を得て」としていますが、この条件が、恣意的な廃棄の防止を目的としているならば、本末転倒です。時の政権にとって都合の悪い「特定秘密」(違法な密約、不適切な秘密指定)を勝手に廃棄させない目的ならば、総理大臣の同意(お墨付き)は害悪でしかなく、公正な第三者機関が市民に見える形でチェックすることが求められます。また「25年を超える特定秘密を記録するものについては」と、これも恣意的な廃棄に一定の歯止めをかけているようですが、アリバイ的な文言に読めます。特に、その後に続く文言が「当該行政文書が歴史資料として重要なものでないか否か特に慎重に判断するものとする」とありますが、歴史的に重要かは、まさに歴史が判断することではないでしょうか。時の行政担当者が判断できるたぐいのものではないのは明らかです。専門家でなくても、歴史研究の成果が、いかに微細な資料を手がかりに紡ぎ出されているかを知っていると思います。


Ⅳ 適正評価の実施

1 適正評価の実施に当たっての基本的な考え方
(2)調査項目以外の調査の禁止
*「例えば、評価対象者の思想信条並びに適法な政治活動及び労働組合の活動について調査をすることは厳に慎み、仮に調査の過程で調査事項に関係しない情報を取得した場合には、これを記録してはならない」とあるが、実質的には努力規定に留まっており、「厳に慎む」の程度が具体的でなく、抽象的すぎます。ここは、そこに例としてあげられたことについて調査をした場合の罰則規定を設けるべきであり、かつ、私生活をみだりに公開されかねないばかりか、自己の情報ならびに社会的地位をコントロールされる可能性が含まれるため、評価対象者のプライバシーを侵害する可能性が極めて高いと言わざるを得ません。
また、仮に調査の過程で調査事項に関係しない情報を取得した場合には、その事実を評価対象者に報告するべきであり、それは本運用基準に違反することからも、評価対象者は告訴できるようにすべきです。
(3)適正評価の結果の目的外利用の禁止
*「人事評価又はその他の能力の実証を行うものではなく、人事評価のために適正評価の結果を利用してはならない」と記されていますが、別添3の「適正評価の実施についての不同意書」には、「私が特定秘密の取扱いの業務に従事できない結果、特定秘密の取扱いの業務が予定されないポストに配置換となること等があることについても理解しています」という同意が強制されているばかりか、「配置換えとなる等」と曖昧に記されており、ここで禁止されている人事評価のために適正評価の結果を利用することが不同意書に明記されています。「等」の範囲は限りなく広く、場合によっては辞職勧告あるいは強制退職させるとも受けとれます。これは、運用基準違反であるばかりか、心情的には社会的制裁を受けたくなければ不同意はありえないものと心得よと強迫されているとすら感じます。このパブリックコメントに返答する回答者自身が、そのように問われたとしたら不同意できますか?
(4)基本的人権の尊重等
*この法律自体が基本的人権を侵害しています。基本的人権を侵害していないとする根拠を示すべきであり、示せない場合は即刻本法を廃止すべきです。

4 適正評価の実施についての告知と同意
イ 適正評価実施担当者は、適正評価調査書に基づいて調査すると思われるが、この質問票で適正性が調査できると思いますか?限りなく広がると言われる適正評価該当者を毎年永年調査し続け、評価し続けるということですか?
また、この適正評価実施担当者とは、誰を想定しており、どのように選ばれ、その者の身辺等調査はどのようになさせるのでしょうか。その点は一切明らかにされておらず、そもそもどのように適正評価が取り扱われるのか不明瞭です。

(3)不同意の場合の措置 (4)同意の取り下げ
*同項1−(3)先にも記したように、そのものの将来の不安を煽ることによって、実質的に同意が強制されていると思います。また、本法第12条3項に、「同意を得て実施するものとする」とあるが、不同意の場合の措置については法上には見当たらず、運用基準で定められていることからも、法的な根拠が不明確です。
*秘密を扱う出入りの事業者(適合事業者の従業者)に至っては、下請けといった明らかな権力構造、主従の関係がある状況にあって、不同意を表明することは極めて困難であることが容易に想定されるため、ここには強制性が強く働くと言わざるを得ません。出入りの事業者についても、不同意の場合に不当な契約解除としないといった保護の方法についてより踏み込んだ明記をするべきです。

5 調査の実施
(5)公務所又は公私の団体に対する照会
*公私の団体に照会をする場合の公私の団体が不明瞭です。とくにインターネットのプロバイダやホスティング会社等通信事業者には、個人情報が多く含まれている可能性高く、かつメールや電話等内容が違法に検閲、傍受される可能性を否定できません。また、「行政機関外への照会については、調査のための補完的な措置として、必要最小限となるようにしなければならない」と記載されているが、必要最小限の照会とは具体的にどういう方法を指しますか?


6 評価
(1)評価の基本的な考え方
*本基本的な考え方が示すア〜キまでの評価基準と、実際に適正評価の質問表に記載される内容とに齟齬があります。質問の内容と評価の基準とがそぐわないため、なおのこと恣意的に評価が進められていくことになる可能性が高いです。
とくに、家族・同居人の国籍・旧国籍、通称といったものが適正評価における基本的な考え方とどのようにリンクしているのかが皆目検討がつきません。これは人種差別を助長するものであり、基本的人権侵害であり、プライバシーの保護をないがしろにするものです。つまり、ある国籍を有する者、ある国籍を有していた者はスパイと通じる可能性があり、テロリストである可能性が高いと規定することに等しく、また、家族・同居人の個人情報が本人の意図しないところで本人の自覚がないままに収集されるということは、自己の情報をコントロールすることができる権利としてのプライバシー権を不当に侵害するものです。
さらに、犯罪歴について記載させる質問項目(質問紙4)があるが、犯罪歴とここで示されている評価基準とが合致しない。そのうえ、「前科等及び犯罪歴は人の名誉、信用に直接にかかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有する」というプライバシー権を不当に侵害するものです。

8 苦情の申出とその処理
(2)苦情の申出 イ
*解雇、減給等不利益な配置の転換や労働契約内容の変更の強要、人事考課において不利益な評価を行うことを禁じているが、先にも記したように、評価の適正性、妥当性、健全性が公開されない以上、その評価は恣意的な評価となりうることを意味してるのではないですか?

9 適正評価実施後の措置
(1)行政機関の職員が特定秘密保護法第12条第1項第3号に該当する可能性がある場合の措置
(ア)*「外国籍の者と結婚した場合その他外国との関係に大きな変化があったこと」と特定秘密保護との関係の根拠が全く示されておらず、人種差別を助長する恐れがあります。
(ク)*経済的な問題が本人の能力の欠落であるような印象を与えますが、どのような意図によってこれを記載しているのでしょうか?

13 警察本部長による適正評価
* 警察本部長による適正評価とは、警察職員を対象にした適正評価のことを指していますか?
または、全ての適正評価に警察が関与するということですか?


V 特定秘密の指定及びその解除並びに適正評価の実施の適正を確保するための措置等

1 内閣官房及び内閣府の任務並びにその他の行政機関の協力
(2)特定秘密の指定及びその解除並びに適正評価の実施の適正を確保するために、内閣に内閣保全監視委員会を設置するとあるが、そもそも内閣の内部にある機関が、公正に事務を遂行できるとはにわかには信じ難い。内閣内部の機関が、内閣並びに行政機関に不都合な情報を隠蔽することを防止することはできないのではありませんか?

3 特定秘密の指定及びその解除並びに特定行政文書ファイル等の管理の憲章・観察・是正
(1)内閣府独立公文書管理監による憲章・監督・是正
内閣府に内閣府独立公文書管理監を設置するが、どれだけ自浄作用が期待できるかは甚だ不明です。それよりも、国民あるいは明確な第三者が直接、秘密の指定解除を請求できる制度をつくるべきです。

4 特定秘密の指定及びその解除並びに特定行政文書ファイル等の管理の適正 に関する通報
(2)通報の処理
ア 行政機関に対する通報-(イ)(カ)
「行政機関の長は、通報を処理したときは、その内容を内閣府独立公文書管理監に報告するものとする。」としているが、内閣府独立公文書管理監は、特定秘密の指定を解除した場合には、なぜ当該情報が秘密に指定されるに至ったかについて検証し、今後同様の事態がなきよう是正に務めなければ、同じように本来該当しない情報までも秘密にされることが起こりうるのではありませんか?

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