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[かわや版] vol.42 つづけたいこと

 1981年1月。他日、紹介した松田道雄の「日常を愛する」はこう始まる。「年のはじめに大きなことをいっておいて、自分をしばるのはさけたい。あとになって恥ずかしい思いをすることがあまりにおおかった。ただひとつ昨年からはじめたささやかな試みを今年もつづけたい」

 テレビを見ないこと、である。翻って、恥ずかしい思いをするのもご免だし、テレビも大いに見たいたちなので悩ましい。はてな。しかし、自分を縛るようではそれこそ長続きはしない。そういう訳で、自分も楽しめるからと毎月一回はライブに行くことに決めた。これなら、「最近なんかライブ行かはりましたか」的な会話にも役立つ。甘い目標設定に、内なる声で自分自身に言い聞かす。

 思い立ったが吉日という。早速、Akiko Kiyamaを見にメトロへと向かう。ミニマルテクノ界の最重要人物、リッチー・ホウティンに認められた気鋭の女性DJ。ファーストもよかっただけに、今年1年を占う初ライブとしては期待できる。午前3時過ぎ、いよいよ真打ちが登場。これぞベルリン仕込みという硬質で音数の少ないグルーヴにやられ、お酒も手伝って夢見心地でゆらゆら。やはり、月に一度は良質な音楽が細胞には必要だと思わせる一夜だった。

 夜が明けると、琵琶湖博物館でのよし笛コンサートの取材に急ぐ。鼓膜に悪い音の後は、よし笛による「琵琶湖周航の歌」が二日酔い明けのみそ汁代わりだ。やれやれ。とはいえ、一人でライブへ行くのもなんだ。2月のPassion Pitと3月のINO hidefumiのお供、求む!

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。 mix
Joey's Riot/ Joey Beltram
Let Me Burn Your Book/ Akiko Kiyama
Mist w8me mix/ Fumiya Tanaka

TresorにR & Sとその道の老舗レーベルからのリリースでも功績の大きさがうかがえる。ファーストアルバムの「7」曲目。縁起がいい。和製Ellen Allienに。日本の第一人者は、テクノを聴き始めたころにヘビローだった。物足りなささえ感じさせるそぎ落としぶり。都会育ちかと思いきや、どっこい福知山市出身。千原兄弟や谷垣自民党総裁だけじゃありまへん。

Yohei Horiuchi


hanare January 26, 2010 02:54 PM

[かわや版] vol.41 終わりなき日常愛

入荷した浅野忠信のCDを取りに京都のタワレコへ。久しぶりに電車で帰る。JR山科駅を過ぎ、トンネルを抜けて見慣れた鴨川の景色が広がると、帰ってきたという実感が沸く。車だとそうはいかない。間もなく、変わらぬ京都タワーが出迎える。
 
用事を済ませ、ついでにジュンク堂へ足を運ぶ。財政の勉強に「自治体破産」、きれいなおねえさんの「ユリイカ臨時増刊号 ペ・ドゥナ」、そして松田道雄の「日常を愛する」を購入。松田は生後すぐ京に移住、京都大医学部を卒業後、定本「育児の百科」を記すなど医療福祉からベ平連運動への参加など社会思想まで幅広い分野で活動した。前々から興味があり、つい先日も親友のO君と語らい合った結果、今年のテーマは「終わりなき日常」でいこうと決めたばかりで、即買いした。

本屋の後は、喫茶店で一服する流れ。ジュンク堂なら六曜社地下、信長書店ならば御多福珈琲が定番だが、どうしても行きたい店があった。「フランソア喫茶室」。戦前から芸術や反戦運動の交流サロンとして文化系京都人らに親しまれ、2002年に喫茶店では全国で初めて登録有形文化財に指定された。昨秋、ファンクラブが発足した矢先、2代目社長の立野留志子が亡くなった。主はもういないが、今も閉店時にはアニー・ローリーが響く。

愛しフランソア、われは慕う。


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アングラ喫茶 mix
光と影/ ハナレグミ
プカプカ/ つじあやの
おなじ話/ ハンバートハンバート
ジュゴンの見える丘/ Cocco
リンダリンダ/ The Blue Hearts

「光を描くために陰を描く」とは、井上雄彦の哲学。hanare忘年カラオケ会で島本精華大学長が熱唱し、ほかに奥田民生や羊毛とおはなもカバーしている。大増税もなんのその、財源確保のため栗東市にたばこ税を。素晴らしい。グッドラックヘイワとの共演、京滋でもやってくれー。伝わる。みんなで考える必要がある。子年生まれやし、清く、正しく、ビューティフル。by 島木穣二。

Yohei Horiuchi


hanare January 18, 2010 11:14 AM

[かわや版] vol.40 Life is Wonderful

 特に何もしなくても明けるもんです。新年、明けましておめでとうございます。今年も懲りずにまた役に立たない情報をこつこつと発信していきますので、よろしくお願い致します。

 さて、人には名前がある。産まれてくるベビーのため、親や親戚が姓名判断やら何やらを考えて付けてくれる訳だが、自分の名の由来はご存知でしょうか。これまで気にしたこともなかったけれども、正月、実家でおせちを囲みながら命名秘話を聞いてみた--ラグビーを通じた学園ドラマ「青春とはなんだ」で主演を務めた夏木陽介に憧れる父親は「陽介」にしたい。しかし、6つ?上の従兄弟は「亮介」。紛らわしいから「洋平」はどうかと祖母。ならば、ということで「陽平」に決まったという。

 「私が絶対惚れちゃうなっていう男は、『スラムダンク』の水戸洋平、『バガボンド』の植田良平。名前と顔、人間性、すべてパーフェクト」。私とは、椎名林檎。井上雄彦との対談で明かす。「どちらも『平顔』。母親譲りなんです。うちの母、『介』とか『平』が好きで、だから息子には『純平』って付けたほど」。ここまで褒めてもらったからには、平顔に恥じぬ人間性や立ち居振る舞いを心掛けねばなるまい。ちなみに、明治安田生命の名前ランキングでは、陽斗が6位、陽が31位、亮介が85位で、陽平や陽介はランク外だった。

 元旦の午前9時。今年は出勤を免れたため犬と散歩。人の消えたまちは少し不気味な感じだが、この日ぐらいはいい。気持ちがリセットできる。近所のスーパー「いおり」の看板にあった。「Life is Wonderful」。いい感じである。語感は無論、近くにチェーンのスーパー「ライフ」がある、というところがまた。


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Apple Girl & Jealous Guy mix
Was/ Vincent Gallo
Unknown/ Asano Tadanobu
Shake Your Blues/ 金優作
Yer Blues/ John Lennon

実はワープからリリースしているギャロ。旋律が泣けます。それから、灰色の荒野に続く道にかかる淡い虹が暗示するジャケットもまた泣ける。入荷待ちにつき、残念ながらノーコメント。誰って、皆さんよくご存知の「優作」さんです。いい声でシャウト&ロケンローしてます。ブルースを皮肉って作ったという割に、椎名林檎もカバーするほどの名曲。

Yohei Horiuchi


hanare January 12, 2010 12:58 PM

[かわや版] vol.39 ベビーブーム??

 「トラベル」「NIWA」「アウトドアー」。漫画家・横山裕一の最新刊のタイトルは、ずばり「ベビーブーム」。

 自分が適齢期になったせいか、或いは思い過ごしかと思いきや、どうやら後者ではなさそうである。今年を振り返ると、hanareメンバーのY家にH家、加えて地元の友人であるM家とおめでた続きだった。芸能界を見渡してみても、熱愛や結婚、出産ラッシュだ。個人的にフット後藤とともにブレイクした、SGAの忍田彩も一児の母に。そこで、ECDの「ホームシック生活(2~3人分)」を読もうものなら、家族の温かさが切なく身に染みる。

 妻の写真家・植本一子は1984年生まれで、なんと同い年だ。同様に、人づてに出産したと聞く小中の同級生もちらほら。特にこの1年、自分ももうそんな歳になったかとしみじみ思う。お~怖っ。言うとりますけど、人の幸せを見て我が幸せもどうにかせねば。「幸せとは何ぞや」。永ちゃんも自問していると記事にあった。幸福について。とりあえずお正月は、三木清の「人生論ノート」とバタイユの「純然たる幸福」に当たろう。

 それでは皆さま、よいお年を。来年も4649!


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37.2  mix
Family Affair/ Sly & The Family Stone
Fizheuer Zieheuer/ Ricardo Villalobos
Nomi Song/ Klaus Nomi

昨年の初来日公演も記憶に新しい、真のレジェンド。やっぱりスライは永遠なりかな。実に37分にも及ぶ長大なミニマル・テクノ。ただ、ベルリン特有のそれとは一線を画す感がある。84年に発売された「オペラ・ロック」。切ないファルセットに、片思いだったニュー・ウェイヴ好きの子を思い出す。来年こそは、素敵ガールが現れますように。

Yohei Horiuchi

hanare January 3, 2010 02:14 PM

[かわや版] vol.38 馬面でどこが悪い

 5月から滋賀県栗東市を担当している。競走馬の調教を行うJRA栗東トレーニング・センターが11月で開場40周年を迎えたのを機に取材した。間近に見る競走馬は均整のとれた美しい馬体で、あの時聞いた息づかいや蹄の音、つぶらな瞳は一生涯忘れないだろう。父親が無類の競馬好きのため、物心がついた時からお馬さんはお気に入りの動物だった。奇跡の復活を果たしたオグリキャップの有馬記念は今でも鮮明に思えているし、ディープインパクトの三冠馬達成は父と京都競馬場で見届けた。

 競馬評論家としても文才を揮った寺山修司も、競馬に魅せられた一人だ。寺山は疾走する競走馬たちにそれぞれの叙事詩を見出し、競馬に不条理な人生を重ね合わせた。また、競馬好きが高じて自らも馬主となり、難解文学の巨匠であるジェイムズ・ジョイスの同名小説から「ユリシーズ」と名づけたあたり、いかにも寺山らしい。寺山の競馬エッセイには印象的な人物が数多く登場するが、「拾い屋の哲さん」は言う。「ひとりぐらいは こういう馬鹿が いなきゃ世間の 目はさめぬ」。

 先月、ある人からホフディランの背の高い方に似てるとの指摘を受け、小宮山雄飛のブログにアクセスした。馬面系という見た目はもちろん、気取らないアホな文章にも妙な親近感を抱く。そうだ、ちんかめ世代の自分もただのスケベではないか。アート性の高い写真集よりも、麻生久美子や中谷美紀、真木よう子らを被写体にした「19 Rooms」や「月刊 酒井若菜」の方が断然、気になる訳で。栗東トレセンから頂いたJRAのパンフを見返しながら、蒼井優の可愛さに鼻の下を伸ばす。


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 ザ・ベスト mix
 Rollin' Rollin'/ 七尾旅人×やけのはら
鴨川/ 前野健太
関西空港/ フレディー

大風流09を見た市教委の友人も絶賛していた七旅。Cherryboy Funktionや川辺ヒロシのリミックスもよい。京都に鴨川があってよかった。ちっともよくないのは、恋人と手をつないで等間隔に座ったことがまだないこと。演歌とソウルを融合させた「演ソル」歌手として、関西のスパ銭で渦中の関空を熱唱中。空港と人生とは、出合いと別れの繰り返し。

Yohei Horiuchi


hanare December 14, 2009 12:07 PM

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