- 講師:
- 日程:2018年4月7日(土)~4月14日(土)
- 時間:12:00~19:00(最終日は17:00まで)
- 料金:入場無料
- 企画:hanare
- 問合せ:makoto@hanareproject.com(浜上)
この展覧会では、音楽学者の若尾裕とアーティストの岡島飛鳥のコラボレーションによって生まれた、ちょっと不思議なサウンド・インスタレーションを発表します。
著書「サスティナブル・ミュージック」をはじめ、文筆・翻訳・演奏活動を通して、現代における私たちにとっての音楽をもう一度身近なものとして捉え直そうと試みる若尾裕と、彫刻やドローイング、アートブックなどを通して、”言葉”や”意味”になる一歩手間でありながらも人と共有できるような感触に向けてイメージを形づくる岡島飛鳥。およそ40歳離れた二人のアーティストが、ある時は学者のように対話し、ある時は職人のように作り、またある時は子どものように悪ふざけをしながら、私たちをとりまく世界について考えます。
音楽や美術、哲学、力学、言葉、人、猫(?)など、様々な事象や現象が”いったりきたり”する様子に、ぜひご注目ください。
――「猫がいったりきたり」 ある振動が同じエネルギーで変わらない状況で持続されると、それは決まった高さの音となり安定する。音楽はその振動の究極の永続をセレブレイトする。 だがそのような安定がただ連続するなら、ビュリダンのろばのように困りはてるしかない*。 ライプニッツはものごとがまったく等しく、均衡していることはあり得ないと考えた。スピノザは人間には自由意思などなく、外の刺激によって動くと考えた。 猫ならただいったりきたりする。ろばもそうするべきだったのだ。 こうして均衡の破たんという平和が訪れ、ざわめきが起きる。
*ビュリダンのろば:完全に等距離の2か所に干し草を置かれたろばは、どっちを食べようかと止まったまま迷い続け、あげくのはてにそのまま飢え死にするという中世神学のお話。
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