Top > Event > Cafe LGBT+ 『同性婚は憲法違反?! Vol.2』

About Social Kitchen

ディスカッション Cafe LGBT+ 『同性婚は憲法違反?! Vol.2』

 Café LGBT+は、食事を囲みながらLGBTと人権について話し合ったりアクションを起こしたり、ときに制度や政治について学び合ったりするなかで、LGBT当事者/非当事者の垣根を越えたゆるやかな集いの場=コミュニティづくりをめざしています。
 これまでに数回、会を重ねるなかで、LGBTが社会的に存在していないとされ、基本的な権利が確立されていない状況に異議をとなえるようなアクションを起こすことができないかという話題がのぼりました。

 前回のCafe LGBT+は、『同性婚は憲法違反?!』と題し、LGBT支援法律家ネットワーク・メンバーの三輪晃義弁護士を講師に、同性婚に関する法律のお話しをしていただきました。
 今回の『同性婚は憲法違反?!』Vol.2は、引き続きみなさんと同性婚やパートナーシップ制度についてざっくばらんに話し会ってみたいと思います。
 また、後半はCafe LGBT+の今後の活動についてのミーティングも行いますので、メンバーとして参加してみたい!一緒に活動してみたいという方のご参加もお待ちしています。

--
★同性婚/パートナーシップ制度について
 同性婚やパートナーシップ制度は、じつは同性愛者だけに関わりのある問題ではありません。「婚姻の自由」は結婚の概念を拡張し、また結婚以外の人間関係を法的に承認し、その権利を社会的に保障するという意味において、これまでにない市民の連帯や人間関係を可能にする画期的な思想潮流です。現在権利の認められていない人々には人権を、すでに結婚している人々にはその法制度のより自由で柔軟な運用をもたらす「婚姻の自由」は、閉塞する現在の社会を考えるうえでも重要なキーワードです。

--
★Café LGBT+とは
Café LGBT+は、LGBT当事者/非当事者の垣根を越えたゆるやかな集いの場=コミュニティづくりをめざしています。
LGBTとは、L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスセクシュアル/トランスジェンダーの頭文字をとった語で、セクシュアル・マイノリティや多様な性のありようを表したことばです。わたしたちはLGBTに「+(プラス/ポジティブ)」をつけ、LGBT当事者のみならず、多様な性をあるがままにとらえ、だれとでも/なににでも接続可能であるというポジティブな意味合いを込めました。

★下記前回の勉強会の議事録です。次回参加される方は、読んできてくださいね。
三輪さんおお話、とっても参考になりました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Cafe LGBT+ 公開ミーティング
『同性婚は憲法違反?!』 報告書
弁護士・三輪晃義さんに聞く
2014年8月23日 ソーシャル・キッチンにて

——レズビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシュアル(B)、トランスジェンダー/トランスセクシュアル(T)の頭文字を取った造語で、セクシュアルマイノリティや多様な性のありようを現すLGBT。LGBTを法的に支援する「LGBT支援法律家ネットワーク」メンバーの三輪晃義弁護士をゲストに、『同性婚は憲法違反?!』と題して法律にまつわるお話しを伺った。


◯各地に広がるアクション! 同性婚運動の最前線
 2000年以降、欧米各国ではつぎつぎと同性結婚を法的に認める動きが広がっている。記憶に新しいものでは、昨2013年のフランス大統領選。同性婚法が政論のひとつに取り上げられ、実際に同性婚制度が導入された。また、同年、米国でもLGBTの権利獲得に向けた運動が大きな転機を迎える出来事があった。米連邦最高裁が、連邦法の「結婚」の定義を異性婚に限定する結婚防衛法(DOMA)と同性婚を無効と定めたカリフォルニア州法を違憲と判断したのだ。そのニュースは瞬く間に世界中をかけめぐり、アジア各国のLGBT当事者たちを勇気づけた。


 ここ日本でも、同性婚にまつわる報道に接する機会が出てきた。
 本年6月には、女性同士の同性カップルが婚姻届を提出したという報道がなされた。結果的には、「憲法24条1項に違反する」として婚姻届けは受理されなかったようである。憲法24条1項には「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」とある。同性カップルの婚姻届けを受理しない理由として持ち出されるのがこの規定だ。ある意味でLGBTにとっておなじみの条文と言えるかもしれない。
 しかし、憲法の本質から考えるとこの不受理の理由は釈然としない点があると弁護士の三輪晃義さんは言う。「憲法は、国家を縛るものであって市民を縛るものではない」ため、憲法の規定を理由にして市民が不利益を被るということは普通に考えるとあり得ないからだと指摘する。「憲法は国家に対する命令であり、そのことは憲法99条からも明らか。この立憲主義の考え方からすると憲法を根拠に婚姻を認めないとするのは理論上おかしいのです」。


 過去に、同様に同性間の婚姻届が提出された際には、民法740条が持ち出されて婚姻届が受理されなかったことがあるそうだ。民法740条には、「その婚姻が第731条から第737条まで及び前条第2項の規定その他の法令の規範に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない」と記されており、婚姻届を受理しない理由が規定されている。そこにも疑念は残る。三輪さんは、「なぜ日本で同性カップルが結婚できないのかは、理論上良く分からないのです」と言う。たとえば、民法739条1項には、「婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる」とされ、異性間でなければならないとは定めてはいない。この条文のみならず、婚姻の根拠になる条文いずれにも、『男性』と『女性』でなければ結婚できないとは明記されていないのだ。そのため、理屈からすると、民法の規定を持ち出して同性カップルが結婚できないことを説明することは難しい。一部に、結婚とは次世代に自分たちの関係をつなぐことを前提とする『生殖』と不可分だとする考え方も根強くあるが、生殖能力と結婚は一切関係がないことは明白。6月に報道されたケースのように同性カップルの婚姻届に対し、立憲主義の考え方に反して憲法24条1項を持ち出さざるを得なかったのは、民法が同性婚を禁止している明確な根拠がないためだろうと推測される。


 ただ、三輪さんは「婚姻届を受理しない民法上の根拠として、民法が『妻』『夫』という言葉を使っている点があげられます。結婚は『妻』たる女性と『夫』たる男性の関係を規定しているから、当然男性と女性との結婚を前提としていると考えることもできます」と付け加えた。
三輪さんは最後に、こう指摘した。「新しい憲法や婚姻法が制定される1947年までは、女性が自らの意志で自由に結婚できない状況がありました。男性や家長の一方的な意志で決められていたために、女性の権利を認めるという目的で新しい婚姻制度や憲法の規定が作られました。このような経緯から、憲法に書かれている『両性』は男性と女性と解釈する余地はあるので、憲法24条は積極的に同性婚を保護しようという規定ではないかもしれません。でも、少なくとも、憲法24条1項が同性婚を禁止していると解釈することはできないと思います」。


◯基本的人権とはなにか 
 同性婚を考えるにあたって「そもそも人権とは何か」をおさらいしておこう。日本国憲法13条には、個人の尊厳が規定されている。「すべて国民は、個人として尊重される」という一節で知られる条文だ。まさにこれが日本国憲法の核であり、ここに基本的人権の大前提が示されているという。「個人の尊厳」を平たくいうと、市民ひとりひとりがもつ考え方や価値観を尊重し、それぞれの違いを大切にしようということ。そのような考え方に基づいて、憲法は、法律や条例によって制限できない「基本的人権」を規定して、市民の自由を保障している。例えば、表現の自由、思想良心の自由といった基本的人権が保障されており、婚姻の自由も基本的人権の1つに含まれる。

◯婚姻制度(結婚)によって得られる権利を考えてみよう
 三輪さんから「結婚ってどうすればできると思いますか?」と質問があった。そういえば、結婚の条件を意識することは少ない。まずは結婚に関する基本的な知識をみてみることにしたい。
当事者が結婚に同意していることはもちろん、法的に結婚できないとされる事情のないことが結婚の要件になる。民法では婚姻適齢(女性16歳以上、男性18歳以上)が定められていて、近親婚や重婚は法的に禁止されていることは広く知られるところ。「『婚姻届』を出すことで結婚が成立します。窓口に受理してもらうということが最大の目標ですが、同性カップルの場合はそれが一番難しいのです」と三輪さん。婚姻届が受理されてはじめて婚姻の効果が発生するが、まだ一度も同性カップルの届出が受理された前例はない。


 つぎに、結婚による効果をみていこう。
 夫婦の一方の苗字が戸籍筆頭者の苗字に変わり、お互いの家族の間に親族関係が生じる。そして、結婚しているカップルが別れるためには、離婚という手続きを経なければならない。
 結婚することで負わなければならない義務も発生する。義務に違反したからといって逮捕されることはないが、同居する義務や婚姻中の生活費の分担、さらには貞操義務もある。
 結婚によって発生する権利としてとりわけ大きいのは、相続する権利だろう。


 これら民法で定められている制度のほかにもメリットがある。「結婚するといろんな優遇措置が受けられます」。税制上の優遇措置を受けたり、国民年金の第三号被保険者と扱われて一定の要件を満たすと年金保険料が免除される。さらに企業によっては、福利厚生を受けられたり、家族手当が支給される場合もある。単身赴任手当なども結婚した場合のメリットに含まれるだろう。これら金銭的な優遇に加え、家を見つけやすいということもある。言い換えると、同性カップルの場合は家を探すのが難しい。同性同士では一部公営住宅に入居できなかったり、民間のマンションやアパートに入居できないケースもあり、この問題はいまだ解消されていない。


 また、結婚あるいは内縁にある者がDV被害を受けた場合、DV防止法による保護を受けることができるが、同性カップルがDV保護の対象とされるとは明確に規定はされておらず、個別の案件に照らして判断されることになりそうだ。DV被害者を保護するシェルターは女性が対象とされていることから、男性同性カップルのDV被害者を保護できない可能性もある。


 逆の見方をすると、結婚できないことのデメリットは多い。「医療の問題は難しいですね。たとえば、同性パートナーが緊急搬送されたとき緊急手術に同意できないと言われることがあります。また、他には、刑事事件に自分のパートナーが巻き込まれた場合、結婚している場合には独断で弁護人をつけることができますが、そうでない場合は弁護人を選任することができません。他にもいろいろありますよ。パートナーが外国籍の場合は、在留資格の問題があります」。欧米の外交官の同性パートナーが日本に長期滞在している例もあり、海外で同性結婚したカップルが日本で在留資格を得る場合は「特定活動」というビザが取れる可能性がある。「でも、『特定活動』のビザが認められているのはそれぞれの当事者の国で婚姻が法的に有効な場合のみとされているので、たとえば片方が日本人である場合には特定活動のビザは取れないようです。」「あとは、レズビアンカップルに多いのですが、どちらかに連れ子がいた場合、同性同士では共同親権は持てません」。


 ひと口に『同性婚』と言っても、個別の事情によって必要とする制度やメリットがずいぶん異なってくる。三輪さんは、同性婚を平等権や幸福追求権という基本的人権の問題としてみていくのか、あるいはまさにいま個別の制度の適用を受ける必要に迫られている問題としてみていくのか、どのようなスタンスで同性婚の必要性を訴えるのかによって、アクションやアピールの仕方は変ってくるのではないか、と指摘する。


◯「内縁」に該当するかもしれない?!
 『内縁』は結婚と同じようなメリットを受けられる場合がある。しかし、具体的に法律が内縁について規定しているわけではない。内縁関係を同性カップルに適用することはできないか三輪さんに相談してみた。
 内縁を教科書的に定義すると「婚姻の意思をもって夫婦共同生活を営み、社会的にも夫婦として認められているにも関わらず、婚姻の届出をしていないために法律上は夫婦として認められない事実上の夫婦関係」ということになる。つまり、出そうと思えば婚姻届を出せることを前提としているため、同性カップルに内縁を適用することは難しいようだ。だが、三輪さんによると「確かに、内縁は教科書的には婚姻届が出せることを前提としていますが、内縁という考え方が出て来た経緯を踏まえると一概に無理とも言えないと思います。共同生活を送っている場合、結婚していないというだけで権利保障をしないとなると、パートナーと死別したり、別れたことにより被る不便があまりにも大きいため、何らかの救済が必要だという価値判断があったのだと思います。同性間で内縁関係を認めてもらうためには、カップル保障がされていないことで当事者がどれだけ不便を被るかを主張する必要があると思います。それができれば、必ずしも可能性がないとは言い切れません」。希望の感じられる回答が返ってきた。もちろん、即座に認められることはないだろうが、仮に内縁と認められた場合には、結婚によって得られるメリットと同じ保障を受けることができるようになるかもしれない。例えば、遺族年金を受給したり、国民年金の3号被保険者として扱われたり、DV被害者として保護を受けられる可能性もある。つまり、婚姻そのものによる効果は生じないとしても、結婚に付随するメリットの部分は受けられるようになる可能性がある。


◯現に権利が奪われているのに、違憲訴訟できないの?
 結論から言うと、同性婚が認められていことを理由に「憲法訴訟」をすることはとても難しいらしい。三輪さんはその理由をこう述べる。「『違憲訴訟』の明確な定義はありませんが、一般的には、ある法律の規定、国や地方公共団体による行為が憲法に違反するということを法的に主張する裁判のことを指します。でも、日本では『この法律が憲法に違反しているから違憲だと宣言してほしい』といって裁判を起こすことは認められていません。これは付随的違憲審査制と言われる日本の司法制度なのですが、原則として、具体的な事件に即してしか裁判はできないのです」。どういうことかというと、裁判所は紛争事を解決するための機関で、その解決のために必要な範囲で違憲性を判断するのが原則だそうだ。具体的な権利の侵害なく違憲審判をしてしまうと、立法よりも司法の権力が強くなりすぎてしまうのだそう。つまり『三権分立』の理念が崩れてしまう。違憲審査だけを行う憲法裁判所という機関を設置している国もあるが、日本にそのような制度はない。
 紛争が無い状態で違憲訴訟をおこした場合は、訴えが却下される。具体的に権利が侵害されている場面を設定しなければ「違憲訴訟」はできないということだ。


◯同性婚で裁判するにはどんな方法がある?
 「目標をどこに設定するかによって道のりが変ってきます。裁判を起こす場合は、獲得目標を詰めないといけません。法律家が理屈付けをするための準備が必要です。」。法律に疎い私は、つい一足飛びに『違憲訴訟だ!』と叫びがち。でも、実際そんなに簡単なことではないと言う。「同性カップルの婚姻届が不受理になった場合、行政訴訟を起こすことは認められていないので、家庭裁判所に対して戸籍法に基づく『不服申立』をすることになります。これは一般的に頭に思い浮かぶ「裁判」ではなく、家事審判という手続きです。テレビドラマやニュースで目にするような公開の法廷で行われることはありませんし、証人尋問もありません。運動として盛り上げることを目標とするのであれば、家庭裁判所への不服申立が妥当かどうか検討する必要がありますね」。


 戸籍法に基づく不服申立が受け入れられる可能性を三輪さんに伺ったところ、興味深い返答が返ってきた。「民法がそもそも同性間の結婚を認めていないのかどうか明確ではありませんが、もし認められていないとすると、同性カップルが結婚するためには法律を新たにつくる他ない。そうなると裁判所だけでどうにかできるものではありません。国会に法律を作ってもらう必要があります。ただ、裁判官によっては『立法によって解決するのが望ましい』というような前向きな判断をする可能性もあります。あちこちの家庭裁判所に不服申立をしていろんな判断を出してもらうという方法はあり得るかもしれません」。


 あえて裁判に持ち込む方法としては『国家賠償請求』があると言う。これは、国や地方公共団体の行為で権利が侵害された場合に金銭で賠償を求めるという手続きを指す。ただこの場合は、憲法に違反しているかどうかが直接的に問題にされるわけではなく、同性婚制度を設けていないことや窓口で婚姻届を受理しなかったことに「違法性があるかないか」が直接的な争点になる。三輪さんは「権利侵害が明白でない」と言われる可能性が高いと想定する。「国が同性婚制度をつくっていないことが違法と判断した場合、司法府である裁判所が立法府である国会に対して法律をつくれと命令する形になるため、裁判所はどうしても慎重になるでしょう」。


 日本弁護士連合会や各都道府県にある弁護士会に『人権侵害調査申立』をするという方法もある。この方法によれば、裁判で争う場合に出てくる手続き上の問題は出てこないし、同性婚を認めていない現状が違憲状態にあると判断してくれる可能性はある。しかし、最終的な判断が出されるまで時間がかかることが多いうえ、法的な強制力がないために実効性はないようだ。


◯どんなアクションが考えられるだろう
 三輪さんが指摘するように、何を獲得目的として訴訟をするのかが重要になる。たとえば、結婚によって得られるオプション(優遇措置など)を必要とするならば、内縁関係を認めさせたり、個別の権利侵害をテーマにして裁判をすることの方が同性婚を達成するための近道になるかもしれない。しかし、男女間のカップルと同等に結婚することを認めてもらいたいという思いがあるなら、裁判所で憲法13条の幸福追求権や憲法14条の法の下の平等を主張する方がその思いを社会に伝えることができる。


 「同性婚が認められないことを理由に訴訟を起こすには、具体的な『紛争の設定』が必要になります。また、裁判を通して運動を進めるためには『差し迫った問題』として主張できるかどうかも大きな要素になります」。同性婚は、社会運動として裁判を起こすことになるため、紛争の設定もさることながら、社会的な共感を生み出せるかどうかもまた成否に作用する。運動として盛り上げるためには、マスメディアの力も欠かせないだろう。多くの人に関心を持ってもらえるような裁判になることが望ましい。社会的な注目、LBGTの認知度、関心の高さ、市民からの共感は裁判を有利にするうえでとても重要になることは想像に難くない。恐れるのは、仮に最高裁まで争ったとしても、そこで勝てなければ半永久的に同性婚の可能性は閉ざされてしまうということ。「訴訟の怖いところは、負けるリスクがあるところです。また、時間がかかるという問題もあります。」「実際には、裁判手続の当事者を誰にするのかも大きな要素になります。訴訟の間に別れてしまえば途中で手続きが終わってしまう可能性もあります」。


 では実際、裁判になった場合、どのような法が武器になるだろう。やはり個人の尊重や幸福追求を定めた憲法13条や法の下の平等を定めた憲法14条は一番の武器になるだろうと、三輪さんはみている。「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」という条文だ。性的指向がそもそも「性別」に該当するのかどうかという問題はあるそうだが、「それでも純粋に考えて結婚できないということが不平等だというメッセージは多くの市民に分かってもらいやすいので、運動を起こす場合には有効な条文でしょう」。


 憲法24条2項も使えるかもしれないと言う。そこには「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」と記されている。つまり、個人の尊厳に立脚して家族制度が制定されなければならないと規定していることから、これを根拠に同性婚の法整備につなげることは可能かもしれないと言う。


 「そもそも同性婚をなぜ認めてもらいたいのかという話に戻りますが、裁判で同性カップルの保障を求めるのであれば、差し迫った問題や不便を解決するという視点やアプローチが有効ではないでしょうか。訴訟で不平等や人権を主張することはとても重要ですが、当事者の生活実態と離れた理論だけの問題にすり替わってしまう可能性があります。運動を起こすのであれば、個人の切実な問題に対する社会的理解を広げ、一歩一歩前に進むことも有効ではないでしょうか」。
(文責:樋口貞幸|アートNPOリンク)

  • 講師:三輪晃義 弁護士
  • 日程:9月28日(日)
  • 時間:13:30〜16:30(1Fカフェclose 17:00)
  • 料金:無料・カンパ制 (カフェで食事やドリンクを注文してください)
  • 企画:Café LGBT+ (事務局協力:アートNPOリンク)
  • 問合せ:

TOP