Top > Event > 都市と貧困──『スラムの惑星』から考える

About Social Kitchen

ディスカッション 都市と貧困──『スラムの惑星』から考える

「今後、1年か2年のあいだのどこかで、ラゴスのアジェグンルというスラムである女が子どもを出産し、ジャワ島西部の村から逃げた若い男がジャカルタのまばゆい光を求め、貧窮化した家族をもつ農民がリマにある無数のプエブロス・ホーベネス(pueblos jovenes)の1つに家族を移動させるだろう。出来事の詳細は取るに足りぬものであり、まったく気づかれることなく終わるかもしれない。にもかかわらずそれは、新石器革命や産業革命に匹敵する、人類史上の分水嶺を構成しているのである。」
(マイク・デイヴィス著、『スラムの惑星』、10ページ)


2010年の5月に邦訳が刊行された、マイク・デイヴィスの『スラムの惑星──都市貧困のグローバル化』(酒井隆史監訳、篠原雅武・丸山里美訳、明石書店、2010年)。著者のデイヴィスは、この本において、「スラム」という、都市の中に「貧困」が具体的な姿をとって現れた場所・空間に着目します。彼は同時に、その「スラム」をグローバルな現象として位置づけ、都市の成長そのものであると同時に不可視化され続ける「陰」を、生き生きと、かつダイナミックに描き出して見せました。


今回のディスカッションでは、『スラムの惑星』の訳者の篠原雅武さん、鈴木慎一郎さん(文化人類学)、小池利彦さん(都市論・社会学)をゲストにお招きして、この優れたレポートから、あるいはこのレポートが投げかける「都市と貧困」というテーマから見えてくるもの、新たに考えられることを、それぞれのフィールド・関心からお話をしていただきます。

昨今、「貧困」というテーマが日本の社会においても大きく取りざたされるようになってきました。『スラムの惑星』を手がかりにして、ここから新たな展開を模索できないか、フロアのみなさんとも探求できればと考えています。

■プログラム
篠原さん、鈴木さん、小池さんの順番で、それぞれのフィールド・関心からお話をいただいた後、議論と質疑応答に移っていく予定です。


■講師プロフィール:
篠原 雅武(しのはら・まさたけ)
日本学術振興会特別研究員(PD)。著書に『公共空間の政治理論』(人文書院、2007年)、訳書にシャンタル・ムフ『政治的なものについて』(酒井隆史監訳、明石書店、2008年)などがある。


鈴木 慎一郎(すずき・しんいちろう)
関西学院大学教授。文化人類学、カリブ文化研究。著書に『レゲエ・トレイン』(青土社、2000年)、『シンコペーション ラティーノ/カリビアンの文化実践』(杉浦勉、東琢磨との共編著、エディマン/新宿書房、2003年)、『世界中のアフリカへ行こう』(中村和恵編、岩波書店、2009年)、訳書にポール・ギルロイ『ブラック・アトランティック』(上野俊哉、毛利嘉孝と共訳、月曜社、2006年)などがある。


小池 利彦(こいけ・としひこ)
神戸大学大学院国際文化学研究科博士後期課程在学。19世紀のロンドンで貧困調査を行った慈善活動家、チャールズ・ブースについて研究を進めている。これまでの論文・報告に、「フラヌールの記録──まとめ」(『記憶する都市』、かもがわ出版、2007年、所収)、「文明が都市を作ったのか : 社会調査史形成の要因としてのコロニアリズム」(『鶴山論叢』第8号、2008年、所収)、「<測定>の社会学──ケトレーとブース(1)」(平野亮との共著、『鶴山論叢』第10号、2010年、所収)、「機動都市----人種/交通渋滞をめぐる思想」(カルチュラル・タイフーン2007での口頭発表)、「City of Cholera, City of Poverty: Inventing 'The Social' in the Nineteenth Century London」(ACS CROSSROAD 2010での口頭発表)などがある。


■進行:藤墳智史(編集者)
■定員:20名
■申込方法:名前、ご連絡先(電話番号)、申し込み人数を明記し、 hagure.project@gmail.com にお申し込みください。
■企画&お問い合わせ:藤墳智史本イベントについてのお問い合わせはhagure.project@gmail.com  へお願いいたします。
■協力:Social Kitchen


  • 講師:篠原雅武、鈴木慎一郎、小池利彦
  • 日程:2011年2月19日(土)
  • 時間:15:00〜17:00
  • 料金:500円(資料代として。当日、会場にてお支払いをお願いいたします。)
  • 企画:
  • 問合せ:

TOP